少・女・解・剖-1
「痴漢ごっこはこれぐらいにして、と」
沼口はようやく恵理子の胸とお尻を弄ぶ手を緩めた。だがこれは彼女には解放どころか、それ以上の辱めの始まりを意味していた。
「さてこのパンツ、何色なのか見てみようか」
露骨にいやらしい言葉を口にしながら、沼口はいきなり恵理子のスカートを脱がせた。瀬山中学の制服である、臙脂と深緑のチェックのプリーツスカートがカーペットの床にずり落ちる。
「脱がすのが惜しい、可愛いスカートだよね」
少女の清純さを象徴するような、白無垢のパンティが露わになった。リボンすらあしらわれていない、飾り気ゼロの下着なのが真面目な女子中学生らしい。
小学校低学年の時、恵理子は男の子たちのいたずらでスカートをめくられたことがある。その連中は先生にきびしく叱られ、二度とされなくなった。男の前に下着を晒されるのはその時以来のことだが、子供の頃と多感な思春期とでは、また見られる相手がただのやんちゃな男子小学生と欲情に満ちた大人の男とでは、恥ずかしさは比べものにならなかった。
「良かった、白だな」
妙な満足を示すと、沼口は恵理子をこちらに向き直らせる。身をかがめて、彼女の腰の高さまで視線を落とす。紺色のソックスも脱がせて、少女の下半身を完全にパンティ一枚だけにすると、間近から凝視した。
恵理子は思わず両手で股間を隠そうとした。だが沼口はさっき脱がされた制服のプリーツスカートを拾い上げると、どこからか鋏を取り出し、ことさらにジョキジョキと音を立てて言う。
「隠しちゃダメだよ。言うことを聞かなかったら、このスカート、ズタズタに切っちゃおうかな」
脅す方法などこうなってはいくらでもあるが、とりあえずこれだけでも十分だった。
「そ、それだけはやめてください!」
そんなことをされたら、もう外に出ることもできなくなってしまう。スカートを人質に取られるだけで、少女はいとも簡単に屈した。おずおずと手をどける。
恵理子は息を凝らして視姦に耐えた。鋭いメスのような沼口の視線に、木綿の白い布地は今にも切り裂かれそうな気がする。布地が性器に食い込んでいないかとか、恥毛がはみ出たり透けたりしていないかとか、そんなことまで気になってくるが、下を向いて確かめるのは恐ろしかった。沼口の手が無造作に下腹部を撫でるだけで、全身が震え、セミロングの黒髪も振り乱れた。