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美少女 羞恥徹底
【学園物 官能小説】

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コノ娘はもう掌の内-1

「もしかして、あれを拾わなければ良かったってなんて、思ってるんじゃないかな?」
 えっ、違うの? 恵理子は戸惑いを隠せない。だが彼女は気づいた。あのブリーフケースを他の人が拾ったら意味がない。彼女が毎朝あの場所に来ること、ほかに朝に来る人はほとんどいないことを知っていてこそ成り立つ計略なのではないか……。

 その疑念が頭をよぎった時、沼口は誇らしげに言う。
「遅かれ早かれ、こうなる運命は同じだよ。君には前から目をつけてたから、行動パターンもだいたい調べたんだ。どうせ俺から逃れられるわけはないんだけど、予想よりずっと早く罠にかかってくれた。あんな単純な方法が成功するなんてな」

 なんとなく最近、身の回りでおかしなことがあったような気がしないでもないけど、ずっと私は狙われていたというの? 私の運命は、とっくにこの男に握られていたというの? でも、どうして……。まだ彼女は状況が呑み込めていない。

「あの、どうして私なんかを……?」
 恵理子は怯えながら尋ねる。お金目当ての誘拐では無さそうなことは何となくわかった。恵理子の両親はともに専門職で、だから家はわりと裕福な方だが、そういう目的で狙われるほどのお金持ちとは思えない。どうやったかは知らないが彼女のことをあれだけ調べている沼口ならわかるだろう。学力優秀な彼女は、それぐらいの論理は追える。

 思いをめぐらしている途中で、沼口はきっぱりと告げた。
「決まってるじゃないか。君みたいなとびきりの美少女を、俺のものにしたかったからだ」
 何より、恵理子のからだに注がれる沼口のいやらしげな視線が、目的が彼女そのものであることを物語っていた。

 恵理子のことは、同級生たちも口を揃えて可愛い、美人だと褒めてくれる。冗談なのか本気なのか、「アイドルのオーディションに応募してみたら?」なんてしきりに勧めてくる友達もいる。男子たちの会話で、「長橋ってめっちゃ可愛いよな」とか言われているのを耳に挟んだことも何度もある。断ったけど、ほとんど容姿だけを見て告白してきたような男子もいた。ひそかに思いを寄せている男の子はいるけど、彼はそんなふうに気にかけてはくれなさそうなのが残念だった。

 そういうわけで、恵理子は自分が女の子としてかなり可愛い方らしいということはなんとなく分かっていた。でも、そこまで自分の容姿を意識したことはなかったし、自慢したり武器にしたりするなどとは考えたこともない。おしゃれをしてさらに器量を磨こうとか、そんなことにはほとんど興味もなかった。勉強と美術部と友達のほうがずっと大事だと思っていた。

 本当に「とびきりの美少女」なんて言われるほど可愛いのだとしても、同年代や少し上の高校生ぐらいならともかく、彼女の父親と変わらない歳のおじさんが自分のようなまだ中学生の小娘に興味を持つなんて、恵理子は想像もしたことがなかった。
そういう性癖は世にはロリコンと呼ばれる。だが、学校では優等生でも世間知らずの恵理子は、そんな言葉や概念が存在していることすら全く知らなかった。


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