前編 (2021/05/31)-3
「あの・・・、
美咲先生、
質問があるんですけど・・・。」
美咲が授業の後片付けをしていると、浩平が話しかけてきた。
「何かしら?」
「えっと・・、
さっき勉強したことなんですけど・・・、
僕のも、ああなるんです・・よね?」
「え?
もちろんよ。
・・・・・どうかしたの?」
「そっか・・・、
なんか、ヤだな・・・。」
「イヤなの?
どうして?」
「なんていうか・・・・、
ああいうのが僕のあそこから出てくるなんて・・・。」
「もしかして、
浩平くんは、精通はまだ・・・なの?」
「・・・はい。」
浩平が下を向く。
「だからなのね。
自分の体のことだもんね、
そりゃ、気になるわよね。
でも、大丈夫よ。
こういうのは個人差があるから、
きっと、そのうち精通するわ。」
「・・・・ありがとうございます。
でも・・・、やっぱり、
自分のあそこから出てくるなんて・・・。
あれって、白くてどろっとしてるんですよね?」
「精液のこと?
たしかに、白くてどろっとしてるわ。
ペニスから出てくるのって不思議よね。
でも、出る時はとっても気持ちいいのよ。」
美咲はいかにも知っているかのように話した。
「気持ちいいって・・・、
我慢していたおしっこが出る時みたいな感じですか?」
「え?
あ、そうねー・・・、
それもスッキリして気持ちいいかもしれないけど・・・、
もっと別の感じ・・・らしいの。」
「え?
らしい・・・・って、
もしかして、先生もよく分からないんですか?」
浩平は全然悪気なく、素直に質問してくる。
「あ、うん、そう・・・。
あのね・・・、
実はね・・・、
私、エラソーに教えてるけど、
本当のところはよく知らないのよ。」
「え?
そうなんですか?」
「・・・うん、そうなの。
あのね・・・、
私ね、そーいう経験が無いの。
男性器とか、直接見たりしたことがないのよ。
本とかインターネットとかで勉強したことばかりなの。」
美咲は言うかどうか迷っていたが、
事実を伝えておきたい気持ちが強くなり、
思い切って話してしまった。
「ふーん・・・。」
「先生なのに、
頼りなくてごめんね。」
美咲が申し訳無さそうに言う。
「いえ、そんな・・・。
逆に本当のことを言ってくれて、僕、嬉しいです。」
「浩平くん、優しいわね。
ありがとう。
これからも一生懸命教えるからね。
・・・って、
これじゃ、心配は解消されないわよね。」
「いえ、そんな・・・、大丈夫です。
・・・・・・・平気です。」
「浩平くん、ウソ言わないの。
うーん、
・・・・・どうしようかしら。」
美咲が思案顔になる。
「・・・・・。」
浩平は心配そうに美咲が次に何を言うのかを待っている。
「そうねー、
心配を解消するには・・・、
実践してみるしかないわ。」
「実践?」
「そう。
浩平くん、今、試してみない?
私も協力するから。」
「試す?」
浩平が聞き返す。
「そうよ。
さっき勉強した内容の復習として、射精できるかを試すの。
オナニーしてみるの。
私も協力してあげる。」
美咲は頭に浮かんでいたことを話した。
フツーの学校ならできない、あり得ないことだが、
この分校には美咲と浩平の二人しかいない。
美咲が望んで浩平が受け入れれば、何でも可能になる。
* * *