〈カノンちゃんのショーツ〉-1
〈カノンちゃんのショーツ〉
カノンちゃんはお母さんがフィンランド人。
肌が真っ白で、長い髪がサラサラ。
モデルさんみたいに美人だった。
みんなの憧れの的だった。
プールの授業のときに、
ゴーグル忘れたとかテキトーな事を言って、一人更衣室に戻った。
目星は付けておいた。
素早くカノンちゃんのショーツをくすねて、ジップロックに密封した。
授業が終わって、水着から着替えるときに、
カノンちゃんはパンツが無いことに気がついた。
明らかに動揺していたけど、周りの人には気付かれないようにしていた。
私は着替えながら、
その様子を横目で盗み見ていた。
カノンちゃんは黙ってノーパンを受け入れた。
とてもいい表情をしていた。
「カノンちゃんどうしたの?暗い顔をして、何かあったの?」
クラスに戻って、
カノンちゃんが一人になったときに、袖を引いて空き教室に誘った。
「あのね…、言いにくいんだけど…。
プールが終わって着替えようとしたら、その…、ショーツが無かったの…」
カノンちゃんは悲しそうな顔をする。
儚げで美しい。
「それ絶対男子だよ。更衣室に忍び込んで盗ったんだよ」
「やっぱりそうかなぁ」
「でもそれ、私以外に、誰にも言わないほうがいいよ」
「えっ」
「誰かに言えば、必ず話しは漏れるよ。
カノンちゃんはすごい可愛いから、
カノンちゃんが履いてたパンツって分かったら、
下着が男子たちの間で見られて、
恥ずかしい部分の写真を撮られたり、
匂いを嗅いだり、舐められたりすると思う。
男子って変態だから」
カノンちゃんは真っ青になって、顎が震え出した。
吐きそうな顔をした。
「お願い、マキちゃん。
この事誰にも言わないで、お願いだから」
「言わないよ。私、カノンちゃんのこと好きだもん」
「ありがとー」
涙目のカノンちゃんが抱きついて来る。
「男子ってキモチワルイね。ばかだよ」
ハグすると繊細で、すごい柔らかい。
「私、体育着の下あるから履きなよ。ノーパンなんでしょ?
今日はプールだったから持って来てないよね」
「でも…。そのまま履いたら嫌でしょう?」
「平気だよ。カノンちゃんは綺麗な子だから。
カノンちゃんをノーパンでいさせるなんて許せないよ!」
「マキちゃん本当にありがとー。大好き!」
カノンちゃんは目を潤ませて、また抱きついて来た。
強く抱いてあげる。
カノンちゃんの頭に鼻を埋めて吸い込むと、女の子のとてもいい匂いがした。
もちろん、
カノンちゃんの汚パンツも、女の子のとてもいい匂いがした。