コンクリートの階段を踏んで-3
男のひとは、私の脚をまたいでお股におチンポを当てると、男のひとの脚で私の脚を両側から押さえつけた。
私の脚が、おチンポを強くはさみこんでいる。そのおチンポと私のお股とのスキマに、男のひとはあの小刻みに揺れるものを突っこんできた。
「おー……」男のひとがうなった。
男のひとの脚が強くはさみつけてるから、私のお股も揺れを一段とリアルに受けとめている。
どうやら男のひとも私と同じ揺れを感じているらしい。時々男のひとが腰を動かすたびに、私はくすぐったさが強まり、大きく息を吸いこんだ。
その吸いこむ息はタバコの味がした。
それからも、あたりを何度かフラッシュが照らしたのを覚えている。
私はくすぐったさと煙の苦さを感じながらぼんやりしてるうちに、あたりがしずかになった。
カラダを起こして周りを見ると、私はひとりになっていた。
▽
鉄道の高架が半分出来上がったころ、新しい3階建ての広い家に引っ越しした私たち一家。
すっかりその新しい家での暮らしに慣れた今、時々あの日のことを思い出す。
あのあと私はランドセルの中に、一枚のインスタント写真が押しこまれていたのを見つけた。
下半身ハダカで、うっとり目を閉じてタバコを口にしてる私。
家でひとりお留守番の夜、灯りを消した自分の部屋の窓から、外を見つめながらお股に軽く手を当てると、あの煙の味が口いっぱいに広がってくる。
見えるんだ。
私の部屋から、あの最上階が見えるんだ。
【おしまい】