週末性交-1
吉川は先に風呂に入ると、手早く性器の汁を洗い流し、肛門を洗った。
木田が吉川の尻にいつまでも顔をうずめることがあるため、きれいにしておきたかったのである。
木田は、射精したばかりだというのに風呂に入ってくると大抵性器は勃起していた。
二人はお互いにくすぐりあって笑ったり、キスをしたりしながら性器を刺激しあい、長い時間を風呂で過ごした。
木田は時折風呂でも性交しようとした。
しかし窓の外を他の住人始終行き来するような場所であったため、そんな時吉川は手や口で射精させたり、抱き合いながらベッドに行って性器を開き、声を潜めながら木田に射精をさせた。
安普請のアパートであった為、吉川は、深夜に何度も別な部屋での性交の声を聞いたことがあった。
自分の声が聞かれるのはどうしても避けたいと思い、吉川はいつも声を上げるのを我慢していた。
木田はそれが不満らしく
「声出して......気持ちよくない?」
と始終聞いた。
「気持ちいいよ......でもほかの人に聞かれたら恥ずかしい......」
二人は毎度同じやり取りを繰り返した。
カーテンを閉め切った部屋で半日ほど性交を繰り返すと、二人は近所の公園を散歩したり、食材を買ったりと慎ましく静かな週末を過ごした。
周囲が暗くなると吉川も、尻からの挿入を許した。
木田は昼間何度も射精したにもかかわらず、吉川の丸く美しい尻を抱えると狂ったように腰を振って何度も性交をし、合間には尻に顔をうずめて感触と性器のにおいを楽しんだ。
日曜日の夜、家に帰る木田はがっくりと肩を落とし、とても悲しそうであった。
近くのバスターミナルまで手をつなぎ、体を寄せ合って歩きながら、木田は何度もため息をついた。そして、一刻も早く一緒に住めるようになりたいと何度もいった。
木田は高校を中退しており、今の職場もやっと見つけたところであるため、おいそれと辞めることができなかったのである。
木田を見送った吉川は、急に過酷な現実に引き戻された。
明日からはまたつらい日々が始まるのである。