縄師-1
あのね、サキュバスだって少しはお金が要るのよ。
魔界へ帰ればいいから住まいは必要ないし、サキュバスに必要な栄養も魔界で摂取できるから食費も要らないの。
でもね、人間界にいる時もずっと裸ってわけには行かないから洋服は要るでしょ? もちろん最低限必要なものは魔界で用意してくれるんだけど、やっぱり女の子だからおしゃれもしたいじゃない? その時々の流行とかもあるしさ、そう言うのは人間界で調達するっきゃないの。
人間界での移動にもお金はかかる、ある場所でふっと消えて、別の場所にふっと現れるっておかしいでしょ? その方が楽だしどこへでも一瞬で移動できるから便利なんだけど、ね。
まあ、そんなに遠くまで移動することはないの、地球上あちこちの都市に魔界と繋がってる秘密の場所があって、サキュバスはそこから魔界へ行き来するし、その場所間での移動もできるの、だからある時東京にいて、次の瞬間にはニューヨークに現れるなんてこともできるわけ、でもね、東京なら東京の中で移動する時はやっぱり電車やバスを使わないと怪しまれちゃう。
それとね……人間界の食べ物って美味しいのよね。
ケーキとかパフェとか甘いものにはやっぱり目がないの、女の子だから。
お金を稼ぐ方法で一番手っ取り早いのは援交ね、サキュバスって当然フェロモンまき散らしてるから簡単に引っかけられるし、サキュバス本来の仕事とも兼ねられるから大抵はその方法を使うわ。
でもね、たまには変わったこともしてみたいじゃない?
そんな時にね、このおじさんから声かけられたの、自分から縄師だって堂々と名乗ってね。
『君を縛って、吊って、滅茶苦茶にしてみたい』
だって。
でもさすがよね、服も脱いでないのにあたしが普通じゃないって見抜いたんだから大したものよね、さすがにプロって感じ。
もっともサキュバスだって見抜いたんじゃなくて、ちょっと考えられないくらいエッチで経験豊富な女の子だと思ったらしいけどね、フェロモンの量が異常だって感じたらしいよ。
でね、結構な金額を出すって言ってくれたし、あたしが鞭や蝋燭は嫌だって言ったらそれも約束してくれた。
無防備? まあ、そうだね、でもさ、あたしっていざとなれば分子レベルに分解して逃れることもできるわけじゃない? だから大丈夫なんだよ。
地下室みたいなところへ連れて来られたけど、別に怖くなかったよ。
実際、縛られたり吊られたりってちょっと興味あったんだ。
Mってわけじゃないよ……う〜ん、ちょっとはあるかな? 二百年もサキュバスやってれば縛られたりしたことはあったし、そうやって身体の自由を奪われてセックスすると興奮したりもしたしね、でも本格的な吊りは経験してなかった、吊られてセックスされたらどんなかなぁ……って。
でも、あたし知らなかったの、本物の縄師さんって、自分のモノは使わないんだって。
縛られてアソコをバイブで滅茶苦茶に責められて……最初は興奮してたんだ、バイブ使われたことはあるけど縛りプラスバイブは初めてだったし。
でね、吊られてバイブ使われたくらいのとこまではゾクゾクしてたの、だけど木の棒の先にディルドを取り付けて更に電マをテープでぐるぐる巻きにしたものを見せつけられた時はちょっとぞっとした。
『やめて』って言ったけど、やめてくれるわけないよね、ディルドを一番奥まで挿れられて、それを電マで強烈に振動させられたらさすがのあたしも余裕なくなっちゃった、電マの先っぽはクリトリスに当たってるし……でもそれで終わりじゃなかったの……。
ねぇ……それって何なの? シリコンのアナルパールみたいなものだけど長さが半端ない、1mくらいあるじゃない……あ、無理、そんなの全部は入りっこないじゃない、ああ……苦しいよぉ、前にもディルドが入ってるの忘れてない?
結局全部押し込まれちゃった……先っぽの輪っかに指かけて……引抜く気ね? アナルパールって押し込まれる時より引き抜かれる時の方が感じるの、前もディルドと電マで責められてるでしょ? つぶつぶが出て行く度にアソコが締まってディルドの太さを余計に感じちゃって……まだなの? まだ全部出てないの? もうおかしくなっちゃう、サキュバスなのに……ああ、また押し込むの? もうダメ、無理だってば……ああ、また全部…………。
その時よ目も眩むほどの快感があたしの身体を突き抜けたのは。
今度はゆっくりじゃなくて一気に引き抜かれたの、1mもあるのを。
身体ががくがくしちゃって、吊られてるもんだからぶらぶらして……その上ディルドを押し込んで前後にも揺らすって……鬼畜よぉ、サキュバスだって無理、もう無理…………。