ケンイチとユウコ、タナカのこと-1
金曜日の夜遅く、ユウコの夫ケンイチは若い男に抱えられて帰ってきた。
足元がおぼつかないくらい酔っており、たいそうご機嫌だった。
突然の事であり、ユウコは慌てて送ってきてくれたタナカに頭を下げ、礼を言った。
「タナカ、このまままっすぐ奥の寝室まで連れて行ってくれ。もう寝る。」
ケンイチはろれつの回らない口調で言った。
「そんな勝手なことを……タナカさんにご迷惑でしょう。」
「いいんですいいんです、ヨシダさん今日は大変ご機嫌だったんですよ。」
背が高くてさわやかな、わかりやすいイケメンのタナカは、ケンイチに肩を貸し、夫婦の寝室まで連れて行った。
苦労してベッドに寝かせて静かにドアを閉め、タナカとユウコが廊下を静かに歩き始めると、大きな鼾が聞こえだした。
「どうもお世話になりました。コーヒーでも召し上がっていってください。」
ユウコはタナカに頭を下げ、リビングにタナカを通した。
ユウコがキッチンでコーヒーの準備を始めると、タナカは無言で後ろからユウコの短いスカートをまくり上げ、勃起した股間を尻にこすりつけた。
そして首筋に鼻を押し付けてユウコの雌の匂いをかぎながら、ゆっくりと腰を動かした。
ユウコは尻をひねり、小さな声で抗った。
「……そういうのは……だめ……それに、起きてくるかもしれないでしょう」
「大丈夫だよ。物凄く飲んでいたから。後ろからケツ見てたらこんなになっちゃったよ。我慢できないよ。」
「だめ……本当に……お願い」
タナカは強引にユウコを抱きしめると、舌を伸ばしてキスをした。
そして性器を勃起させたままユウコをソファに座らせ、ズボンのベルトを緩めるとユウコの手を取って、男根を握らせようとした。
「お願い、そういうことは無理なの……許して……」
ケンイチが係長を務める会社は、コンビニに収めるおにぎりの生産が主要業務であった。
ケンイチは明太担当であり、ベルトコンベアーを流れてくるおにぎりの真ん中にチューブから明太を詰める仕事をしていた。
名ばかり管理職であるので残業はつかず、パートの主婦や老人と変わらず仕事をしていた。
元々ユウコはケンイチの会社の親会社である総合商社で受け付けをしていた。
ミステリアスな切れ長の美しいな目、長いまつげ。真っ白な美しい肌。
ほっそりとした体なのに尻が驚くほど大きくて丸く上を向いており、ウェストに合わせたスカートで尻を収めるために、制服が特注品だというまことしやかなうわさが流れたほどだった。
タナカが就職したのは親会社であるが、ケンイチの会社に出向して、経営企画部で経営方針や事業計画の策定にあたっていた。
数年後本社に戻ったら、ケンイチが口をきけないくらいの立場になるはずだった。
40歳でベルトコンベアーの前にたち、朝から晩までおにぎりの具を入れる仕事をしているケンイチにはそういうことがわからなかった。
ケンイチより一回り若いタナカとユウコは、ほんの短い期間交際していた時期があった。
美しいユウコと出世頭のタナカのカップルは社内でも有名であり、もちろんケンイチもそのことを耳にしていた。
しかしタナカの浮気癖に嫌気がさしたユウコはすぐ別れを切り出し、真剣に付き合える相手を探し出した。
ユウコの美貌と美しい尻をもってすれば男はより取り見取りであったはずだ。
しかし愚直でやさしいケンイチに惹かれたユウコは、あっさりと会社を辞め、ケンイチと結婚して周囲の人を驚かせた。
立場が全く違うタナカとケンイチであったが、タナカはユウコが忘れられず、意図的にケンイチに近づき、親しくなり、すぐに一緒に酒を飲むようになった。
そして時折、今日のようにケンイチを送ってきたときなどに、ユウコを抱いたりキスをするようになっていた。
最初は酒の弱いユウコがたまたま酔っていた時に、勢いでしてしまったのであるが、2回目からは押しの強いタナカの誘いを断ることができなかったのである。
「……だめ、もうこれ以上はだめ…」
キスの後気の弱いユウコは強い後ろめたさを感じながら、いつもそう言ったが、強引なタナカを拒むことができず、しつこくタナカに尻を撫で回され、下着の上から性器を愛撫されていた。
それでも最後の一線は超えていなかったのだが、今日のタナカは特に執拗だった。
抱き寄せたヨウコを離さず、赤黒く勃起した性器を握らせるとキスをしながら愛撫をさせようとした。
「……手で気持ちよくしたら許してくれる?」
ユウコはしつこいタナカに押し切られ、ゆっくりと男根を上下に擦りながら、そう言った。
こんなことはしてはいけない、頭ではそうわかっていたが、タナカの性器はとても太く、長く、先の部分が巨大であった。
ユウコの閉じた足の間で性器は熱く充血し、汁を流し始めていた。