男根への屈服-1
月日が経ち、和子の岡本への嫌悪感は当初からは薄れたものの、全くなくなったわけではなかった。
しかし巧みでしつこい性技や、バイブやローターを使った性器や肛門への愛撫はこれまで健二との性交では経験したことがないもので、岡本の家で交わる時は、家で我慢している分、遠慮なく声を出すようになっていた。
精飲は、最初は岡本の家からの帰り道で泣きながら胃の中のものを全部吐き出すほど嫌であった。
しかしいつの間にか、口からこぼれた精液を岡本に見えるように舌を伸ばして音を立てながら啜り取ったり、射精直後でビクビク動く男根を優しく吸って精液を飲んで見せ、岡本を満足させるようになっていた。
「…ああ、いやらしい。和子さんは本当に精子が好きなんだね。美味しいと言いなさい。」
「…イヤ…嫌です…岡本さんが言うからしているのに…」
「精子が大好きだと言いなさい。これは命令だよ。」
「…ひどい…何でも言うことを聞いているのに…恥ずかしいことばかり言わせて…好きです…岡本さんの精子…好きです…これでいいですか…」
和子は精液まみれの顔で岡本の男根の先を舐め回しながら、甘えるように言った。
単に興奮を高めるための言葉遊びと思いながら、和子はいつの間にか、命令される前に岡本が喜ぶように音を立てて精液を飲み、男根を吸うようになっていた。
和子は、これも経済的な恩恵が得られるからだと自分を納得させていたが、そうやって岡本を満足させれば、性交のときに十分楽しませてくれると言うことも心得ていた。
休日の朝、健二と和子は車で岡本の家に向かった。
一向に進まない借金返済について、今後のことを岡本に二人で説明すべきだと和子に何度も言われ、健二は重い腰を上げたのである。
車の中でも不安げに黙り込んだ健二は、岡本の前に出ても詫びを言うだけで、具体的な返済について説明ができなかった。
二人は床に手をつき、岡本に頭を下げた。
「まぁまぁ。知らない仲でもないし、毎月どころか最近では毎週のように和子さんが利子を払ってくれているのでね。」
「え?」
和子は赤面し、慌てて説明した。
「いろいろ切り詰めて余裕ができた時に、すぐお支払いするようにしたの。言ったつもりで言っていなかったわね。」
「…そんな事も知らずに…お恥ずかしい。」
健二は再び頭を下げた
「それで、お支払いいただいた分、残金を計算し直そうと思うんだけど、準備がなくてね。時間がかかるかな。」
「パパ、私がお話を聞くから先に帰っていて。」
「いや、でも、そんなわけには…」
「ああ、それが良い。実際に支払った金額は和子さんがわかっているわけだからね。」
「は、はい。そうですね。それではそういう事で…」
あからさまにホッとした顔の健二は、そそくさと立ち上がるとペコペコ頭を下げ、和子の方を見ようともせず外へでた。
すぐにエンジン音がして、やがて遠ざかっていた。
静けさが戻ると、岡本は和子のそばに立ち、声をかけた。
「じゃあ、利子を払ってもらおうかな。」
「ひどいあんな事急に言って…」
「言われた通りのを、着てきたかい?」
「…はい…穴の空いているのを履いてきました。」
和子は岡本のベルトを緩めるとズボンとパンツを下ろした。岡本の男根は既に熱を持ち、膨らみ始めていた。
「言いなさい。」
「愛しています…岡本さんを愛しています…カチカチのオチンポも大好きです。今日も精子をいっぱい出してください。」
和子は男根の先に音を立ててキスをし、男根に頬ずりをしながら岡本を見上げた。
岡本は性交の前にかならず和子にこの様に言わせるようにしていた。
最初の頃、和子は一刻も早く岡本に射精をさせて帰りたがっていた。
しかし頼りにならない夫に失望し、毎回の性交では何度も快感を得られるよう、しつこく愛撫を繰り返すうちに、和子は自分から岡本に奉仕するようになっていた。
老獪な岡本は時間をかけて和子を男根に屈服させていたのである。