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芳恵叔母ー暴かれゆく性癖
【近親相姦 官能小説】

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芳恵の葛藤-1


たった一晩で自分のカラダはこうも変わるものだろうか?と芳恵は思った。芳恵にしてみれば、幼き頃より知っている、親戚のオトコの子の筆おろしをするなど、ちょっとした出来心、のつもりだった。それが今や、彼の顔を思い出すたび、自分の中に招き入れた若茎が、縦横無尽に暴れ回る感覚が蘇る。その快感は久しく忘れていた芳恵の、オンナの悦びを掘り起こし、今や憑かれてしまっている。
彼とそうした関係になる前までは、鴨居老人のこの愉しみ、身を差し出しても厭うことはなかった。自分の、家を出てしまった父親よりも高齢のお爺さんに、身をさらけ出し、悪戯をされる。しかもお小遣いという名の口止め料が10万円はくだらない。瑠璃子夫人が午後、“社用”で出かける、と聞いただけで、秘かに期待までしたこともあった。
鴨居老人は老練にも、芳恵に歓びを与えてくれた。オンナのカラダを熟知している舌使い、芳恵の弱いところにタイミングよくフィットする、枯れ枝のような指。
挿入はさすがにされたことがないものの、芳恵は秘かに望んでもいた。老練な老人のセックスなら、どんな歓びの極みに押し上げてくれるだろう?とした、妄想が尽きない。
残念ながら、立つもの立たない悲しさを、老人はよくこぼしている。そのために射精感のないオトコの、虚しいはずの女体漁りは、ねちっこく周到だ。何度も気を遣って、業務終わりの夕方まで、足元もふらつくほど責められる。
芳恵のカラダに植え付けられ、染みついた、延々と続く快楽の嵐。それは永らく芳恵の肉体の中で眠っていたはずだった。
老人が彼女の美しさに目を留め、お金と仕事をエサに秘所を見せてくれと、迫られた時、芳恵はかつての暗い歓びがカラダの中に渦巻くのを感じた。高鳴る心臓を、胸に手を当て押さえつつ、老人が指示したデスクの端に腰かけた。下着を脱がされた後、足を開いた。忌避すべき過去が蘇った瞬間だった。  
老人のそうした執拗な責めを求めてしまう自分を顧みることはなかった。どこか父親の姿を重ね、鴨居老人を心の底では嫌悪しつつ、彼の求めに応じ、恥部に押し付けられる老人の唇を心待ちにする彼女であった。
それが今日になると、瑠璃子夫人が昼に出かける、と聞いた途端、芳恵の全身に嫌悪の稲妻が走った。
(まさか・・・。こんな日に?“彼”がアルバイトに来たこの初日に?)
そっと鴨居老人を覗き見れば、老妻の言葉に目を輝かせ、芳恵の腰の辺りに熱く焦がすような視線を向ける。かつての芳恵であったなら、そうした鴨居老人の視姦にも、秘所に潤いを感じた瞬間であったろう。だがこの日ばかりはそうではない、女性器が一瞬にして縮み上がり、心の底から冷え冷えとしたものを感じた芳恵だった。
 彼に助けを求めてみたが、若い彼だ、しかも芳恵と同じく雇われる側の人間である。芳恵は彼に救う力のないことは最初から分かっていた。事前に鴨居老人に穢されてしまう、と告白することによる、彼の免罪符が欲しかった。
 「感じなければいい」
と彼は言った。その言葉、芳恵の心を深々と抉った。
(そうよ、そう。アナタの言うとおりだわ。・・・感じるもんですか)
芳恵はそう心に誓い、鴨居老人に淫靡な遊びを乞われる直前まで、何度も呪文のように繰り返した芳恵であった。
 彼に無用の用を言い渡し、ニヤリと笑う顔を芳恵に見せた鴨居老人を見た時は、絶望の淵に追い込まれたような気分だった。すがりたい気持ちの彼の遠のく背中を見て、芳恵はその場にしゃがみ込みそうになる。そんな彼女の手を握る鴨居老人の手は、冷たく、乾いていて、枯れ木の化け物に見えた。
 事務所に誘われ、鴨居老人が紙袋を一つ渡して言った。
「これに着替えてくれないか?・・・お小遣いは紙袋の中に入っている」
 袋を開いてみると、封筒には札束が。袋の底にはレースの縁取りのある、紫色したちいちゃい布切れが入っている。
(パンティーだ・・・)
芳恵はゾッとした。昨晩、奇しくも彼に、かなりエロチックな下着姿で迫ってみた。日を開けて今、今度は老人にエロチックな下着姿を晒さなければいけないとは・・・。
 札束を掴まされては、もう、いやとは言えなかった。芳恵は泣きたい気持ちでトイレに入る。便座に座り、ひとしきりため息を吐いた後、老人が渡した下着を広げてみた。穴あきのフルオープンショーツで、前からお尻にかけてぱっくりと裂け目が入っており、陰毛をかろうじて隠せるくらいの下着だった。ダブルの腰紐で腰の括れと骨盤の下で締めるタイプだ。
 (彼だったら、悦んでくれたかも)
複雑な思いで、芳恵は、朝、履き替えたばかりの下着を脱ぎ、上着にしまう。その時、朝、濡らしてしまって脱いだ下着がポケットに入っていないのに気づいた。
(嘘!落としてしまった?いやだ、ランチの時かしら?)
おかしなことだが、芳恵は急に恥ずかしく思った。道端に落として、誰が落としたか、そして誰が拾ったかもわからないはずなのに、シミがばっちりついている。それが恥ずかしいのだ。
(もう・・・。アレ、お気に入りだったのに・・・)
気に入った下着を無くしたらしい、と思っただけで、暗澹たる思いに拍車がかかる。
 ストッキングは脱いだままにした。スカートを降ろしてみても、下着を身に着けている感覚が乏しく、ひどく無防備な気がした。実際どうなっているのだろうか?と、自らスカートの中に手を差し入れ、触ってみる。乾いた感触の襞が指先に当たった。


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