更新-3
全裸の仰向けで放心状態のまま、わななく華。下半身を精液塗れにして悶絶する華。余りにも綺麗だった…
亨はしばらくその華の美しく汚れた身体を鑑賞した。
為すべきことを為し終えた亨は、心地好い充足感を覚えていた。華へ、そして自分自身へ、落とし前を付けた、そんな思いだった。
十分ほどして、ようやく身体の痙攣が収まった華は、恥ずかしげに着衣を始めた。亨が鞄からタオルを取り出し、華の身体に付着した精液を拭おうとしたが、華は拒否した。
「ありがとう亨君、でももう少し亨君の匂いを纏っていたいから…」
華は精液塗れの身体にパンティを履きブラを着け、服を纏った。すると急に羞恥心がもたげてきたのか、顔を真っ赤にして泣き出してしまった。
「ごめん。華ちゃん…」
亨は華の急変に驚き、とりあえず謝罪した。
「ううん、亨君は悪くないから…、ただ何故か嬉しいのに涙が止まらないだけだから…」
華は涙しながら亨の腕にすがってきた。亨は華をしっかり抱きとめキスをした。
(このまま時間がとまればいいのに…)
帰宅せねばならない時間が迫っていた。
二人で手をつないで家路についた。言葉はもはや交わさなかったが、掌を通して伝わる互いの血流によって、全てが分かる気がした。
華が自宅の門扉に消える段になって、亨はやっと声をかけた。
「おやすみ、華ちゃん…」
「亨君、ありがとう…。さようなら」
華はやけに淋しそうな表情をしていた。
鈍い亨には、この時の華の言葉や表情の意味について、慮ることはまだできなかった。