妹の好きな人-1
「お姉ちゃん…。」
夢の中で私を見ているのだろうか、寝言で呼ばれた。
私はと言うと、もうすっかり寝静まった可愛い妹の頭を撫でながら、同じベッドで寝ている。
それにしても、いつになったら妹は私から離れてくれるのだろうか。
可愛い妹に懐かれるのは良い気分なのだが、私は少し妹が心配だった。
私も妹と接しているととても楽しく、ずっと一緒に居たいとも思うのだが流石にもう高校生なのだから、
私にべったりしてないで彼氏の一人二人くらい作って欲しい。
妹の友達からこっそり聞いた話だと、結構告白されているらしいのだが全部断っているらしい。
なんでも好きな人が居るとか。
でも、好きな人が居るなら尚更私から離れるべきじゃないかと思う。
高校生活なんてあっと言う間なんだから、先手必勝、善は急がないと。
「お姉ちゃん…好き…。」
こら、私より前に彼氏にしたい人が居るんでしょうが。
妹が起きない程度の力で、私はでこぴんをした。