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検事 桐生美鈴
【母子相姦 官能小説】

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法廷-2

源蔵が、

『あのアバズレ検事が取り引き何てするのか!』

と怒鳴る。黒川は、

『あの女は無理でしょう。』
『あの女に会長の裁判の担当を降りて貰いましょう。』
『その上で陪審員を買収して検察との取り引きを認めさせるのです。』
『あの女のチームが抜け、別の山海先生の影響が及ぶ検事チームに担当して貰う。』

と説明する。怒鳴って、少し冷静さを取り戻した大原源蔵は160cmの小さい体をようやく椅子に落ち着かせる。

既に初老の60代だが色黒の顔は精悍そのもので建設業を中心とする大原グループを大企業に育て上げた創業者だ。

だが政治家はもとより犯罪組織とも事業の為なら繋がりを持つ事も躊躇わない。手段を選ばす、邪魔者は排除して来た。

世間ではダークな政商と言われているが、本人には何の痛痒も感じない。刑務所に行かなければ問題無いと思っているのだ。今までも多くの裁判を起こされがことごとく切り抜けて来た。

だが今度の裁判は源蔵にとって最大の危機だった。山海幹事長と対立する地元の政治グループが駅再開発事業から干された事の意趣返しで違法な政治献金が有ると検察にリークした事に端を発した物だ。

検察は贈収賄の疑いを強め調査すると、山海幹事長を追っかけていた週刊誌記者、大原の運転手の不審な死がクローズアップされた。

黒川が止めたが焦った源蔵が頼んだ連中は仕事が荒く山川や運転手の始末に不審を持たれるヘマをやった。

ヘマをした挙げ句に脅しまで掛けてきた連中だったが黒川が対処した。源蔵が聞くと、黒川は知らない方が良いと言う。源蔵は連中がこの世に居ない事を悟った。

源蔵は、

『どうやって、あのアバズレ検事を俺の裁判から追い出すんだ?』

と聞く。黒川は、

『会長のお部屋でご説明します。』
『ここはまだ敵地ですよ。』

と言う。源蔵は頷き、

『だな、込み入った話しは帰ってからだ。』

と言うと黒川が、

『お帰りになる前に会長とお話したい方達がいます。』
『先ずはそちらの方達とお会いする事になります。』

と予定を説明する。黒造はうんざりした様に椅子から立ち上がりドアに向かう。

【また政治家達が金の無心だろ。】
【穀潰し共めが!】

と心の中で罵りながら、黒川が開けたドアから出ていく。


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