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香澄の本性
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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香澄の満足-4

香澄の絶頂へ向けての快感はゆっくりと、それでも確実に上昇していく。
(ああ、前後からこんな態勢で舐められるなんて。)

頭に血が上っているせいもあってか、香澄の頭はさらにボーっとしてきた。
おそらく血圧もかなり上昇しているのだろう。
そのせいもあってか、クリトリスがいつも以上に敏感に、
鋭い反応をしているのが香澄自身にもわかった。
(そう言えば、クリトリスはずっと刺激しっぱなしだったのもの。
 自分でもさんざん弄ったし。)

それだけではなかった。
ずぶ濡れのまま砂場を転げまわり、
さらには水をまかれた花壇の土の上での泥んこセックスと言う一連の動きの中で、
香澄の身体中に付いた砂と泥が、少しずつ乾き始めてきたのだ。

水を十分に含んだ土のヌルヌル、そして乾いた砂粒のザラザラ、
そしてそのヌルヌルとザラザラが混じった、何とも不思議な感触が、
大門と石原にサンドイッチにされた香澄の身体全体を刺激してくる。

大門は腕に疲れが出てきたようで、香澄を抱き直した。
その結果、また新たな場所が、大門と石原の身体と触れ合い、擦り合って、
砂粒と泥の刺激はさらに強くなった。

(あ、ああ、なんか、なんか、凄い。
 ダブルクンニと、このザラザラヌルヌル感。
 これで、二穴ファックされたら、きっと最高だわ。)

しかし現実にはダブルクンニをされながらの二穴ファックは、
身体の構造上、無理であろうことは香澄にも想像できた。
(征爾さんだったら、それが可能な体位や方法を考えてくれるかもしれない……。)
しかしそうした香澄の微かな希望が今この場で叶うものでないことは、
香澄自身もちろんわかっていた。
そうなると、男たちの必死のクンニでさえ、急に物足りなく感じてくるのだ。

香澄の感覚が覚めていくのとは逆に、いよいよ男たち二人は追い込まれていた。
特に香澄が後ろ手にペニスを握った石原は、
香澄の手探りの手や指の動きが石原を絶頂に追い込もうとしていた。

普段、握ったり持ったりするのとは違う握り方や持ち方をした時の違和感は、
誰にでも経験があるだろう。
その違和感が今、石原を追い詰めていたのだ。
今までに握られたことのないような場所が、
握られたことのないような角度で握られ、
石原のペニスに香澄の指がめり込んでくるかのような感覚が起きた。

石原は絶頂を迎える時間を少しでも遅らせようと、香澄のアナルを必死に舐め続けた。
しかし、ほどなくして石原の動きは止まり、下半身がブルっと震えたかと思うと、
香澄の首から背中めがけて生暖かな液体を迸らせた。

石原はそのまま香澄の身体に縋りつくような態勢のまま崩れ落ち、
ベンチにしゃがみ込んだ。


香澄の神経は大門を刺激することに集中し、
それまでの舌や唇、喉奥などの刺激に加え、両手による愛撫を加わえていったのだ。

最後に、香澄は大門の太腿を両手でつかみ、自らの頭を激しく大門の股間にぶつけた。
逆さになったままでのディープスロートは、香澄の喉奥を刺激し、
香澄は何度も嘔吐しそうになった。
それをこらえて頭を振り続けると、喉の奥から粘り気のある唾液が溢れてくる。
その粘りが大門のペニスに絡み付いて行く。
大門のぺ¥ニスの先端が連続して香澄の喉奥に突き当たった。
その刺激で、大門は一気に絶頂へと走り出したのだ。

「う、う、う、うわぁぁぁぁ。」

情けない声とともに、大門は香澄の口の中に、
自分の身体の中に残された最後のザーメンを迸らせた。

辛うじて香澄の身体を支えながら地面に下ろすと、大門はその場にしゃがみ込んだ。
香澄は口から溢れる大門のザーメンを手で拭いながら周りに目をやった。
公園のあちこちで、すすり泣く声が聞こえた。
香澄の夫に送られる映像を撮影しているはずの香澄のスマフォも地面に転がっている。

夫が見守るテレビ画面にはおそらく暗い星空が映し出されているだけだろう。

香澄は満たされないまま、再び一人取り残された思いがした。
大門と石原のダブルクンニは、香澄にとどめこそ刺さなかったが、
それなりの快感をもたらしていた。

もう少し、あと少し、
そんな思いと、
もっと、もっともっと、という、
二つの思いが交錯し、香澄の手は自然と自分の股間へと伸びていった。



雅和は遠くで聞こえるすすり泣きの声と星空の画面をしばらく眺めていたが、
自分の妻がどうなったかわからない状況のまま、
ついうたた寝をしてしまった。


20分ほどたったころだった。


「あなた。」
「……」
「ねえ、あなたってば。」
「……か、香澄、か。」

テレビの画面いっぱいに、香澄の顔が映し出された。
「か、香澄。大丈夫か?」
「ええ。大丈夫よ。どこも怪我はしていないわ。」
「そうか。それはよかった。あ、おい、あいつらはどうしたんだ?」
「彼ら?……。逃げていったわ。」
「逃げて?」
「ええ。パトロールが来たって。
 あっという間にいなくなっちゃった。
 ごめんね。遅くなっちゃったけど、今から帰るわ。」
「ああ。気をつけてな。」
「大丈夫。SP付きだもの。」
香澄はくすっと笑って通話を切った。

香澄の顔はまだ満足しきれてはいないものの、
ある緊張感から解き放たれた安ど感のようなものが漂っていた。

何も映っていないテレビの画面を見つめながら雅和は思った。

(SP?なんだ、それ?)


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