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透明な炎
【女性向け 官能小説】

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やさしくホールドされて
動かない身体は武藤に拘束されてうれしがるように熱くなる。

「逃げるなよ」

束縛さえもお互いに眠っていた感情を呼び起こすのに十分な行為だった。

「逃がさないでよ」
「もちろん」

武藤の腕の中でやつの律動が早くなるのを感じた。

「あんざい・・・」

お互いを名字で呼び合う仲は動機で親友で戦友で・・・そしてこれからの恋人。

「むと・・・好きっ」

熱くなる身体と気持ちに押しつぶされないうちに思いのたけを相手に伝える。
一層ぎゅっっと抱き合って心も身体も一つになって私たちはお互いに溶け合った。


私たちが出会って、11回目の夏だった―――



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