既視感-8
「本当にやらしい形だよね、これ」
ベッドに寝そべる樋口の下半身、両脚の隙間に身体を畳んで直立したおちんちんに顔を寄せて人差し指で竿の部分をなぞる。ピクッと反応する別の生き物みたいなそれは見ていて少し可愛いとも思った。
「やらしい身体してるのはサクちゃんだろ?」
「リカ」
「ん?」
「リカって、呼ばないの?」
おちんちんの先を指先で撫でる。透明の液体が少し滲んでいる。
「いいの?」
「さっき散々呼んでたくせに」
「そうだけどさ…」
「じゃあ舐めてあげない」
「えー、そういう感じ?」
「いいのかなー?」
我慢できないって言ってるみたいにガチガチになったペニスを優しく握ると、私は上下にそれを擦る。
「う、お」
「んふふ、気持ち良さそうな声。先輩もそんな声出すんだ」
私も興奮してる。我慢してるのは私も同じだけど、こうして男の人を気持ち良くしてあげるのも、気持ち良さそうな反応を見るのも好き。
「うあっ、まいった!まいったよ!」
「それで?」
「好きだよリカ」
「…」
私は彼に見られないように顔を伏せる。駄目だ、どうしても顔がにやけてしまう。
「リカ?」
俯いたまま一呼吸付いて顔を作る。
「仕方ないなぁ…」
やれやれといった表情を作ると顔を上げておちんちんの先に唇を付ける。
不思議と嫌いじゃない。不潔なモノのはずなのに私はそれを愛おしくも感じる。
「リカ…気持ち良いよ」
先輩は喘ぎながら私の頭を撫でる。
じわっと出てくる我慢汁を吸って、先端から咥え込み根元まで唇で摩擦する。唇で感じる熱だけで私のあそこがムズムズと疼いてくる。これがさっきまで私の膣内を掻き混ぜていたんだと思い出すと、それだけで濡れてしまう。
先輩は私の位置を少し横へずらすと、おっぱいを触りだしてきた。先輩の手の形に合わせて胸が形を変えていく。
「んむっ…はぁ、ん」
興奮する。私また先輩とエッチするんだ。
「入れたい」
そう言って先輩は私の口からおちんちんを抜くと、私の上へと乗ってきた。脚の間に身体を割り込ませると、膣に硬くなっているそれを押しつけてくる。
「…私も欲しい」
準備はとっくに出来てる。ふっと笑うと先輩は腰をゆっくりと前に出してきた。
「ァッ…」
挿入ってきた。ゆっくりと私の膣内に潜り込む。心の抵抗はもう無い。先輩のオトコの部分を全部受け入れる気持ち。
「樋口せんぱ…」
「克彦だよ」
「…克彦さん……ああっ」
奥まで全部挿入った。先輩…、克彦さんはそこでまた、今度は強く乳房を掴むと激しく腰を動かし始めた。
「あっ!あああっ!」
カラオケに行った時から何度も入れられて突かれて、覚えこまされた克彦さんのペニス。また受け入れてさっき以上に私は高揚している。
「あんっ!ァッ、ああっ!すごい…の、克彦さん、あっ、だめぇ」
突きながら乳首も吸われる。私の身体全部が彼の玩具にされて、でも、愛されていると実感する。
「リカ、リカ!」
「んっあっあっ、好き…好きぃ!」
カリッと乳首を噛まれる。痛みが走るのにその痛みがまた私を溢れさせる。
ストロークさせながら片脚を抱えられ、もっと奥深くに挿入ってくる。
「や、うそ…うそ、こんな…んぅ!あんっ!」
高みに早く到達する。信じられないくらいに感じて、私は早くも軽く絶頂を迎えるも彼は遠慮無くずんずんと突き続けてくる。
「ふ、あっ、待っ…待って、待って」
制止の訴えも無言で退かれる。身体に力が入らない。筋肉が全て弛緩して思うように動けない。だから、彼は彼の好きなように私を蹂躙できる。
「リカいいよ。もっと乱れてエロい顔見せてよ」
「いやぁぁ…っ」
恥ずかしい。私は今どんな顔をしているのだろう。きっと阿呆みたいに緩んだ顔をしている。ちんちんを突っ込まれてだらしなく涎とか垂らして、悦んでる顔を…。誰にも見せられないような酷い顔になってるんだ。
「はっ、あ、だめ、気持ちいい…気持ちいいのっ」
弾む胸を鷲掴みされ、乳首を捏(こ)ねられる。出入りを繰り返すエッチな音とベッドが軋む音。
「ううっリカ!」
彼の射精が近いんだと思った。もう分かる。この数時間で何回も何回もエッチしたから。
「あっ…きて…いいよ、出して。そのまま…」
私は彼の腰を掴んで引き寄せる。何度目かの膣内射精を受ける為に…。
「イクよ!」
と、最深部まで突くと彼はそのまま中で果てた。脈動を感じる。いつもは分からない精液の流れを感じる。
「んっ…克彦さん……」
私に覆い被さり、克彦さんはまだ出し続けている。愛しくて堪らなくなって、私は彼をぎゅっと抱き締めた。