女らしく【08】『新入りとライバルと会議』-1
「許可しよう」
後藤教頭の一言。
これによって正式に、飯綱稲荷がこの学園の一員となった…
マジで認められるとは…
「筆記はまあ…良いとは言えないけど、実力は十分にあるから」
と前園学園長。
本当にいいんですか？コイツが怪奇現象の犯人なんですよ！
しかし、学園長はコロコロと笑い…
「この学園を敵に回すほど、愚かじゃないよね？稲荷君？」
と言うのみ。
当の稲荷は話を聞き流している。
本当に大丈夫か？コイツ？
学園長の言う通り、稲荷も古今東西の不思議びっくり人間と奇怪異形生物が集まるこの学園に立ち向かうほど馬鹿じゃないよな…
「ご苦労だった。では、寮に戻りたまえ」
その言葉に促され、退室する。
分からないと言ったものの…
「本当に許可されるなんてな…」
「学園側の悪い冗談としか思えない…」
でも、許可されたもんは仕方ない。
次なる関門は…
「ただいま…」
寮の扉を開けた途端…
ズドドドドド…
「マコト！どうでしたの？……！！」
まずは奏。
「お帰りぃ〜マコトちゃん♪何か進展はあった？……！！」
続いて撫子さん。
「マコトもついに女になりマシタカ♪……！！」
博士。お前はもっと他の言い方があるだろ！
「お姉様ぁ〜…何で、そんな男と一緒に旅行なんて……！！」
詩乃。お前はもういいよ…
「……！！」
ただ、口をパクパクさせる晴樹。何かお前が一番まともだよ…
「お帰りなさいマコトさん♪いろいろとお疲れ…！！」
ミリィまで…
茶化すだけ茶化して、一同に同じ表情を浮かべる。