小松原のプロポーズ-1
翌日は休みだったので、2人でレストランに食事に行った。
個室の部屋があったので、そこに2人で入った。
『真紀子君、突然なんだが、、、』
『はい。』
『一緒に暮らさないか?』
『え、、、、。』
真紀子は、驚いている。
『年甲斐もなく、みっともないのを重々承知で言っている。これはプロポーズだと思ってもらって構わない。』
正直、真紀子は、驚きを通り越している。
小松原が続ける。
『ただ、年齢差を考えると、当然、私の方が先に死ぬ。その場合、真紀子君は、まだ人生のやり直しが出来る年齢だろう。そう考えると、入籍はしてもしなくても、私は気にしない。』
『いわゆる事実婚っていうものですか?』
『私は、別に事実婚を望んでいる訳ではないのだが、真紀子君が望むなら、それでもいいと思っている。』
正直、真紀子は何と言っていいのか、分からない。
『今は、事実婚であっても、一定の年数一緒に生活していれば、財産なども相続できる。』
『要は、今まで以上に、私は真紀子君と一緒にいたい、ということなんだ。』
『それは、私も同じです。』
正直、真紀子は小松原の財産には、あまり興味がない。
それより、もっと一緒にいたい、と言われたことが、もの凄く嬉しかった。
『もっと一緒にいたい、だったら、一緒に住むのがてっとり早いと思うのだが、単なる同棲でいいのか、それともケジメをつけた方がいいのか、私には分からない。』
間をおいて、真紀子が言う。
『私も同じで、もっと一緒にいたいです。でも少しだけ、お時間をいただけますか? 明後日、お返事します。』
翌日の日曜日、1日ずっと家にいて、真紀子は考えた。
普通に考えたら、同世代の男性と恋をして、結婚をして、子ども産む。
こういう人生が、まっとうだと思う。
真紀子は、もうすぐ28歳になる。
これから先、好きな男性が出来るのだろうか。
誰かに恋をするのだろうか。
もし恋人が出来たとして、その人と小松原を比べてしまわないだろうか。
いろいろ、自問自答する。
以前、同僚の真奈美が言っていた。
『エッチの相性って、すごく大事だよ。』
正直、小松原とのセックスは、これ以上ないぐらい、気持ちが良い。
何ら不満もないし、これからも、ずっと小松原に抱かれたいと思っている。
小松原とセックスをするようになって、他の男性には、まったく興味がなくなってしまっているのも事実である。
好きなアイドル、好きな俳優が出ているテレビも見なくなってしまった。
夜になって、シャワーを浴びる。
シャワーを浴びながら、真紀子は、ふと自分の秘部を指でなぞってみる。
『ここに他の男性のモノが入ってくるなんて、想像もできない。』
真紀子の心は決まった。