青と赤-4 「…っ…やめて…!!」 互いの唇が離れて、刹那、突き飛ばそうと裕也の胸を押しても、あたしの両肩に置かれた手がそれを許さなかった。痛いほど掴まれて。 「…諦めないから。美音のこと」 低い声で、囁くように呟いた。言葉に熱がこもってるみたいに、熱い。 「柏木と幸せにね」 言葉の意図がわからなかったけど、その笑顔はいつか見た涼の笑顔と同じだった。 続く