投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

任務中なのに〜アパート張り込み編〜
【レイプ 官能小説】

任務中なのに〜アパート張り込み編〜の最初へ 任務中なのに〜アパート張り込み編〜 7 任務中なのに〜アパート張り込み編〜 9 任務中なのに〜アパート張り込み編〜の最後へ

張り込み開始-2

その日は仕事休みで部屋に居た櫻井に元気良く挨拶し張り込みスペースに入る山田にコーヒーを出しながら聞いて見る、

『射撃訓練もするの?』

と聞くと、

『御馳走になります。』
『やりますよ、定期的にやらないといけない規則なんです。』
『俺は、全然駄目で中々的の狙った所に当たりません。』

と頭を掻く。続けて、

『うちの捜査課では、篠山主任が1番上手いですよ。』
『A級クラスの腕前らしいです。』
『旦那さんと同じ職場の時に指導を受けたそうで、今では旦那以上の腕前らしいです。』

といつもの様に聞いてもいないのにベラベラ喋ってくれる。櫻井が、

『主任さん、美人の上に射撃も上手なの。カッコイイ上司だね。』

と言うと山田は頷き、

『その上、合気道の有段者です。』
『僕なんか簡単に投げられましたよ。』

と笑う。櫻井も笑いながら頷き、

『もう一杯、どう?』
『入れてくるよ。』

と二つのコーヒーカップを持って台所に向かう。

櫻井はコーヒーを淹れる準備をしながら、

【危ない、危ない。顔に怒りが出そうだった。】
【あの女、合気道やってるのか。』

と内心驚きながら7年前にあの女に投げられ逮捕された事を思い出す。

【女だと思い油断していた、手を伸ばした瞬間訳も分からず投げられた。】
【あれは、合気道の技だったんだ。】

と当時の事を鮮明に苦々しく思い出していた。7年前櫻井は連続レイプ犯として捜査関係者の間で有名だったらしい。後に知った事だが。

当時、櫻井は建設資材の会社員で営業先の小さな建設会社の社長に気に入られ娘婿として養子に入っていた。

だが養子先の家は、地区有数の地主で土地を貸し、駐車場やマンションやアパートを複数所有する資産家だった。

建設会社は、先先代が興した物で潰す訳にはいかないので続けているに過ぎなかったのだ。

櫻井は不動産を管理する会社に入れられたのだが、そこは同族会社で義理の兄弟や叔父達、甥などがいた。新入りの櫻井に妬みも有り厳しく、いじめも酷かった。

その事からくるストレスで社長の娘の嫁とも関係が悪くなる。櫻井は性欲が人一倍強く、嫁と性行為出来ない事から我慢が限界に達する。

そして女性を薬物を使って眠らせ、その間に性行為に及ぶと言う犯行を繰り返した。多くの被害者が泣き寝入りする中、数人が勇気を出し警察に告発。

警察が大掛かりな捜査体勢を敷くも中々検挙出来ず、囮捜査が始まりその内の1人である悠子に犯行に及ぼうとして投げられ、近くで待機していた捜査官達に取り押さえられ逮捕されたのだ。

養子先は、凄腕の弁護士を立て櫻井に離婚と養子の無効を承諾させた。その代わり、被害者への多額の慰謝料を出し示談にしてそのお陰で懲役6年の短い刑期で済んだのである。

まあ養子先としては、早く事件を終わらせたい為に多額の慰謝料を出したのだろう。櫻井は、4年後仮釈放で出所し2年間の執行猶予期間を何とか無難に過ごして半年前に刑期が終わった。

刑期が終わり、新たな所で生活しようと半年前に引っ越したのだ。親からは勘当され帰れず、昔大工を少しやっていたので刑務所の作業も大工を学び作業していた。

それで今は小さな大工仕事を昔の知り合いや口コミで紹介して貰いやっているが仕事が少ない。それで、夜間の土木工事の仕事を不定期にやっている。

今の自分の境遇や辛かった刑期、長かった執行猶予期間のストレスを思い出し自業自得だと解っているが怒りが湧いて来るのだ。

【山田には悪いが、あの女篠山悠子には復讐しないと気が収まらん。】

そう思いつつ、コーヒーカップにドリップしたてのコーヒーを注ぐ。


張り込みが始まってから、もうすぐ3週間近くなろうとしていた。朝、櫻井が夜間の仕事から帰って来ると山田が居て、

『お帰りなさい。』

と笑顔で挨拶してくる。櫻井も、

『ただいま。』
『あれ、交代せずに24時間いたの?』

と驚きながら聞く。朝の9時と夜の9時が交代時間で、櫻井が夜勤に出掛ける前に山田は居たので交代して帰っていったと思ったのだ。

『交代予定の緒方さんが別の監視対象の張り込みに入ったので仕方無く。』

と山田がやや疲れた顔で言う。櫻井が慰める様に、

『もう少し頑張れば交代だ。』

と励ます。そして浴室の近くで汚れた作業服を脱ぎ洗濯機に入れた。

『はい。早く帰りたいです。』

と山田がうんざりした様に話す。それを櫻井は笑顔で聞きながら、

『また、更に忙しくなったんだ?』

と尋ねると山田は、

『はい。監視対象は増えるが応援に来ている他所の捜査官達が自分達の事件捜査で何人か戻るんです。』
『これから交代で来る人は、今日だけの応援です。』

と言う。櫻井は、

『人足りないんだね。』
『世の中、悪い奴ばかりか。』

と言う自分に、

【お前が言うな!】

と自分で突っ込みを心の中で入れる。山田が、

『人手不足のピークです。』
『総員体勢で管理職の人達も張り込むみたいです。』
『主任も明日ここに朝9時から入る予定です。』

と教えてくれる。櫻井は頷きながら、

『さあ、一っ風呂浴びるか。』

と言い浴室に入った。浴室に入ると櫻井はニンマリしガッツポーズをする。

【山田、ナイス!】
【本当に良い事を教えてくれたよ。】
【遂に篠山悠子に復讐する機会が訪れたぞ。】

と喜ぶ。だが篠山悠子には前に痛い目に遭わされたと自制心が働く、

【冷静なれ!】
【準備が必要だ!】
【入念な準備がな。】

と冷静な気持ちになり、シャワーを浴びながら計画を頭の中に思い描いていくのだった。


任務中なのに〜アパート張り込み編〜の最初へ 任務中なのに〜アパート張り込み編〜 7 任務中なのに〜アパート張り込み編〜 9 任務中なのに〜アパート張り込み編〜の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前