早紀とサキ-1
営業主任の山本浩介(42)は
特に業績もなく、万年主任
10年前に社内恋愛の末、結婚したが
子供も出来ず
平凡な日々を過ごしていた。
妻との関係も良好で
セックスレスと言う訳でも無かった
ある日、営業回りをしていると
おしゃれをした妻を見かける
誰かと待ち合わせをしているようだ
声を掛けようと
妻のもとへ行こうとする
妻の目の前に
黒塗りの高級車が止まり
嬉しそうに
助手席に乗り込んで行ってしまった
「今のは、早紀だったよな…………」
慌てて妻の携帯を鳴らすが、出ない
しばらくしてから
ライブ電話が鳴る
早紀:
「どうしたの?
珍しく電話してきて」
浩介:
「いや、さっき早紀らしい人を
見かけたから………
今、何処にいるの?」
早紀:
「お友達と食事会中よ〜」
そう言って
友達らしき女性たちを写して見せる
浩介:
「そ、そうなんだ………
世の中には似てる人がいるんだね」
早紀:
「なに心配してるのよ〜
今日は女子会って
言っていたじゃないwww」
浩介:
「そうだっけ……かな……」
早紀:
「今日は遅くまで皆と飲むから
帰りは遅くなるわよ〜」
浩介:
「う、うん分かった……
夕食は適当に食べるから
楽しんでおいで」
そう言って電話を切る
「まさか早紀が
浮気だなんてな……ははは」
浩介は妻を信じるように
自分に言い聞かせる
就業時間を迎え
浩介は居酒屋に行くことにする
居酒屋のカウンターで独り
晩酌をして
帰る途中に妻を見かける
「あれ!?早紀!?」
男と腕を組み
高そうなホテルへと消えていく
「似てる人がいるもんだな………
でも、男の方は何処かで見覚えが
有るんだよな………
誰だっけかな………?
まぁいいや!……そう言えば
しばらくご無沙汰だったしな
風俗にでも行くか・・・」