最初の悪夢-3
「やだ、お願い! セックスだけはダメ! 私、彼氏がいるの、まだ本番まではいってなくて、だから、お願い!」
いやいやと首を振る美里を見て真顔になった男は、スマホを取り出して再び何か操作しはじめる。
その間もいやいやと喚き続ける美里だったが、ふと男と目が合うと今まで感じたことのない感情に襲われた。
髪の薄い、父親と同じほどの年齢の、脂ぎった中年男。生理的に無理な外見のはずなのに、愛おしさすら沸いてきはじめていた。
「やだ、なんで、なん…あっ、ん!」
既にぐずぐずのそこへは楽に挿入できた。絶頂を迎えたばかりの美里は雑に腰を動かされるだけで快感を拾ってしまう。
「あ、あ、あ、はぁ、ん! あんっ! あん…あ! んぅ…んんん〜!」
奥、男の精を待ちわびるかのように収縮する子宮を突かれる度に、否が応でも快感と共に男への感情が高まっていく。
パンパンパン! と激しくなる肉の音にさえ興奮を覚え始める美里は、もうほとんど無意識に男の首へ手を、腰へ足を回しキスを求めていた。
「ぁっ、あん、すき、すき、おじさん、キスして、キスしてぇ!」
ぢゅる、ちゅぷ、ぬちぬち、ぱんぱん。
激しい交尾の音が部屋中に響き渡る。男は先ほどとはうって変わってニヤニヤと下卑た笑みを浮かべると、動きを止めて美里に囁いた。
あ、と切なそうに眉を下げる美里の大きな乳房を鷲掴みながら男は視線を合わせた。
「美里ちゃん…僕と彼氏、どっちが好き?」
脳が男への思いで埋まってしまった美里には、彼氏のことなどもう思い出せなかった。考えるべくもなくもう男の方を愛していて、欲しているのは赤黒く怒張した勃起チンポただひとつである。
「おじさんのほうがしゅき、しゅきぃ! おねがい動いて、もっと奥じゅぽじゅぽして!」
笑みを深めた男は、望み通り腰をうごかしはじめた。先ほどよりも速く強く叩きつけるその動きは、雌を孕まそうという動きそのものである。
「美里ちゃん美里ちゃんっ! 出すよぉ、僕の子供孕もうねっ…いや、孕めっ!」
「あ、あ、あううう、あ、あ゛、あ゛! 出してぇ、美里の中にぜぇんぶ出して、孕ませてぇ! ああああ!! イッ…ク──っ! あ゛あ゛あ゛あ゛イ゛ク゛、イッグううう!!!」
どぴゅ、と男は一滴残さず腰を奥に沈め射精した。美里を抱えるように密着した、いわゆる種付けプレスである。
美里は腰を深く沈められ、種付けされた瞬間に潮を吹いていた。びしゃびしゃと男や美里にかかる潮は勢いよく吹いた後もちろちろと流れ続けている。
「はぁーっ…はぁっ…」
時たま快感の余韻に体をビクンと大きく跳ねさせながら、舌をだらりと出している美里を満足げに眺めていた男は、今度こそ写真を数枚撮って部屋を後にした。
残された美里はアへ顔のまま、思い出したようにビクン! と腰を大きく跳ねさせ再び勢いよく潮を吹いた。