女らしく【06】『姉と弟とオレ?』-2
「あっ!マコトちゃんも一緒に行こうよ!!」
えっ!?オレも!!
「頼むマコト…」
弱々しい大和の顔。
そんな顔すんなよ……断れねぇだろ…
「じゃあ…行かせていただきます」
「よし!!」
「ありがとうマコト!!」
まあ…撫子さんはいるけどデートって考えりゃいいか……
で、今に至るわけですよ。
「ふぅ…楽しかった♪」
「大和…大丈夫か?」
大和はぐったりしている。
[ジェットコースター]
[コーヒーカップ]
[ジェットコースター]
[コーヒーカップ]
[ジェットコースター]
[コーヒーカップ]
の地獄のフルコースを味わったからな。無理ないか……
「マコト…俺が死んだら…骨は海に撒いて…くれ……姉貴と同じ墓は……いや…だ…」
ガクッ!!
「お、おい!大和しっかりしろよ!し、死ぬなぁああ!死なないでぇ!!」
「ちょっと退いててね♪」
つかつかと大和に歩み寄る撫子さん。
何するだろ?
大和の顔と撫子さんの顔が近付いていく。まるで、キスするみたいに………って何するんですかぁあ!!??
ま、まさか…撫子さんってそっち方面の人なんですか!?
と思ったら…
「ふぅー♪」
「うひゃああああ…姉貴!」
耳に息を吹き掛けた途端、奇声をあげて大和が蘇った。
「マコトちゃん♪大和は耳にふぅーってしたら悶えるからね♪弱点だから♪」
知らなかった。
そうなんだ…大和のこと何でも知ってるつもりだったのに………
「な、何教えてんだ!」
「とにかく、寝てないであそこでジュース買ってきて♪私とマコトちゃんの二人分♪」
「奢りかよ!しかも、俺の分は無しか!俺は絶対……」
そう言って固まる。またお馴染みのポキポキという音が鳴ったから。
「行ってきます…」
全速力で逃げ出して行く大和。
「マコトちゃん、ちょっと話ししない?」
「は、はい!」
近くのベンチへと連れていかける。