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女らしく
【コメディ 恋愛小説】

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女らしく【05】『彼女とお淑やかと変貌』-4

「では…幾つか質問しましょう…マコト、あなたは女の子ですか?」
「……はい、オレは女です…」
「ダメデスヨ!女の子はオレではなく私デスヨ♪」
「…でも……」

無意識のうちに戸惑う。

「女の子らしくしないと大和に嫌われマスヨ?」
「…大和!…嫌われたくない」

大和の名前を聞いて途端に青ざめる。

「そうデス!大和の嫌われるのはとても怖いことなのデス!」
「……いやぁ…大和…嫌われたくない!」
「なら、もう一度聞きマスヨ。マコト、あなたは女の子デスカ?」
「……はい…わ、私は女…の子です…」
「いいデスヨ♪では次に………」

その後幾つかの暗示を与えられた後…

「もういいデショウ…マコト、手を叩いたら起きナサイ」

パンッ!

部屋に乾いた音が響き渡る。

……う〜ん…

「マコト、調子はどうですの?」
「…アレ…催眠はどうしたの?私は……って私!?」

口調がすっかり変わってる…

「成功デスヨ♪我輩の研究にも良い成果デシタ♪」
「ありがとう博士!」

何だか、普通に言葉が出てくる!

「後は、服も変えた方がいいですわね」
「うん。奏も本当にありがとう♪」

自然に笑顔も零れる。何だか生まれ変わったみたい!

「何か…ワタクシ達が慣れませんわね…」
「でも、女らしいお姉様も素敵ですぅ♪もう我慢できないぃ!」

ピョンっと地を蹴って飛び付いてくる詩乃を躱せず、地面に押し倒されてしまった。

「ひゃあ!……や、やめてよぉ詩乃…」
「可愛い!可愛過ぎですお姉様ぁ♪♪♪」

しばらく詩乃にもみくちゃにやれた。





「ただいま〜」
「ほら、大和が帰ってきましたわ!」
「うん…行ってくるね!」

勇気を出し、玄関まで迎えに出る。

「おかえり大和♪」
「!!!」

バタン!

バタン!

驚愕の表情を浮かべたまま、扉を閉め、再び開けてまた顔を出す。


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