新しい提案-6
「いいじゃないか。今さら慌てて隠す必要もない。
こうした関係を理解できる相手だったら、みんなで楽しむことができる。
同じ志の仲間は多い方が楽しみも増えるっていうものさ。」
「でもね。」
みんなの盛り上がりをよそに、芽衣が自分に言い聞かせるように、ゆっくりと言った。
「家族みたいな関係でいたいとは思うの。
お互いの心が通い合うって言うか、ただ楽しいだけじゃないって言うか。
そうだ。ねえ。そのあたりのけじめ、ちゃんとしない?」
「けじめ?」
「う〜ん。境目って言った方がいいかしら。
一つは純粋に楽しみ、ううん。わかりやすく言った方がいいわね。
ひたすらに快楽を求め合う集まり。
AF(AMUSEMENT FUCK)グループとしましょ。」
「AF?アナルファック、かい?」
「違うわよ。アナルファックじゃないの。
もちろん、アナルファックもありだし、SМだろうと、お互いが納得できれば、
レズでもホモでもスカトロでも。快楽追及のためなら何でもありっていう集まり。」
「何でもあり、か。」
「レイプ、とかも?」
「そうね。それも当事者同士の納得で、レイプもどきから本気のレイプまで、
いろいろとあっていいと思うの。
互いの意志に反しなければ、制限や制約は一切なし。」
「なるほどね。プレイに徹する集まりっていうことか。」
「ええ。愛情抜き。快楽のみの追求。それを略したAFよ。」
「そのグループ専用に声をかけたいやつもいるよなあ。」
「さあ、ノーコメントとしておこうか。」
「もう一つは、家族的なつながりの中で楽しむ集まり。
FF( FAMILY FUCK)と呼ぶことにするの。
これはあくまでも、セックスを媒体とした家族的な集まり。」
「なるほどね。必然的にメンバーも違ってくるわね。」
「だから、チーちゃんは、AFに彼を呼べばいいってことよ。」
「やめてよ、メイちゃんまで。」
「ホントに違うの?」
「違うってば。彼は、ホントに、そんなんじゃないんだから。」
「あ、って言うことは、彼の存在そのものは認めるって言うことね?」
「あ、ハメたわね。」
「もちろんよ。ハメるの、大好きだもの。」
「おいおい。女同士でハメただの、ハメるのが大好きだの、まったく困った連中だ。」
「さてと、話も大方終わったし。」
「腹ごしらえもばっちりよ。」
「じゃあ、そろそろ、再開する?」
「ええ。朝まで5人。それがルールよ。」
「5人でってこと?」
「そう。朝まで5人。
2対3になったり1対4になったりしないで、5人でまみれるの。」
「いいわ、その、まみれるっている表現。」
「うん。なんか、ドロドロした感じがするけど。」
「ええ。とっても卑猥だし。」
「じゃあ、ホントにドロドロにまみれてみる?」
「ホントにって?」
「中庭があるの。水をまけば、泥んこ遊びができるわ。」
「決まりだね。」
「ええ。早く。」
「ねえ?グッドタイミングかもよ。ほら、雷。」
「えっ?あ、ホントだ。」
「こりゃあ、一雨来るかもなあ。」
「ねえ、じゃあ、ばっちりじゃない?」
「夕立の中、びしょ濡れになりながら、泥にまみれながら、男女がまみれる、か?」
「ええ。部屋の中が蒸し暑かったから、爽快かもしれないわ。」
「ええ。あの日の部室の再現も感動的だったけど、雷雨の中での5Pっていうのも、
めったにできない体験じゃない?」
「そうね。あ、そうだ。ちょっと待っててね。」
「どうした?千遥。」
「うん。いいわ、あなたたちはもう外に出ていて。
なんだったら始めていても構わないから。
あ、そうだ。さっきみたいに、メイちゃんを楽しませてあげててもいいわ。
あ、でも、どうせだから泥まみれになりながらレイプっていうのはどう?
悠一。散水用のホース、持ってきて。
そのうちに降ってくるだろうけど、
それまでにメイちゃんをグショグショに濡らしちゃって、楽しんだら?」
「ねえ。サンダルとか、履かなくてもいいの?」
「どうせ、泥まみれになるんだ。サンダルなんか履かなくっても平気さ。」
「ああ。でも、中庭ってのがいいよな。
これならご近所から覗かれる心配もないし、声も聞こえないだろ?」
「ああ。今までも何度か千遥とここで、っていうのはあったが、
泥まみれの発想はなかったなあ。」
「お、悠一君。早速放水活動の開始だね?ターゲットは?」
「キャッ、なんで?あ〜ん。せっかく着替えたばかりだったのに。」
「どうせ脱ぐのに、なんでそんなにしっかり着替えたんだよ?」
「女には、脱がされる楽しみや快感があるのよ。」
「いや、それだったら、男も同じさ。脱がす楽しみや少しずつ見えてくる快感。」
「でも、ずぶ濡れになって透けて見える乳首っていうのも、男はたまりませんよね?」
「もう、悠一ったら。どこ狙って、水、かけてんのよ。」
「芽衣。ほら、雨も降り始めた。どうせ濡れるんだ。諦めろ。」
「もう……。だったら、こうして……」
「お、おい。泥だらけになっちゃったじゃないか。」
「いいじゃない。どうせ、ずぶ濡れで泥まみれのセックス、全裸で楽しむんでしょ?」
「おい。悠一。雅樹。いいか?」
「ああ。あのあたり、だな?」
「1,2の……3。」
「キャ〜。」
「よし。手を押さえろ。」
「悠一。足を持て、足を。いや、もっと広げるんだ。」
「ちょっと、いきなり何なの?」
「芽衣。静かにするんだ、なんて言わないよ。
もっと叫べばいい。どうせ、雷の音と雨の音で、周りには聞こえないんだ。」
「もうすぐ千遥も来るだろうから、その前に、味合わせてあげるよ。雨中のレイプ。」
「ま、雅樹。友和。悠一。わたしを……。
わたしを、犯す、つもり?」
「いやなら部屋に戻ればいい。」
「誰が?なぜ?」