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Queen Celes
【二次創作 官能小説】

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Farewel l-24

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――――――――――港町サウスフィガロ



――――――――――船着き場前の喫茶店




「・・・こんなに早く城をお発ちになるとは思いませんでしたが、こうして間に合って良かったと思います」



セリスの言葉に円卓を挟んで彼女と向かい合う教授は視線をやや右下に走らせつつ口許には苦渋の色を浮かべている。



「・・・・私はとんでもない間違いを犯した。よりによって一国の王妃、しかも教え子の妻に何てことを・・・・・」



「それは言わないでください。“あの時”は私自身もそれを望んだんですから・・・・気になさらないで」




「しかし・・・・・・」



2人の周りでは船着き場に接岸した数隻の大型船から無数の人が降りては乗り、積み荷が人や機械の力で次々と卸されていく。
様々な声や音が飛び交う喧騒下、
向かい合うセリスや教授に対して意識を向ける者はほとんどいない。

彼等の周辺だけ、まるで切り取られたかのような別空間の様相を呈していた。







―――――――フィガロ城における祝宴が終わった2日後、
セリスは教授が前触れなく早朝のうちに城を出たことを知った。

部屋にはエドガーやセリス、そして教え子たちに対する感謝を綴った置き手紙を遺して。
そこには亡きクリステールに関することやセリスとの一夜についての記述は一切見当たらなかった。

セリスは直ちに王妃の正装ドレスからいつもの外出用の軽装に着替え、
愛用の剣を携えて魔導バイクを起動させた。

向かうは港町サウスフィガロ。

確証はなかったが、ここでセリスは自分自身の勘に従った。







――――――サウスフィガロに到着したのは昼過ぎ。

そこから自ら主要な宿屋を幾つか巡り訪れそうな場所を2、3廻った後、
最後に船着き場に停泊中の定期客船をぼんやり見上げている教授を見つけ声をかけたのだ。

セリスの登場に驚く教授の手には、
夜出港する客船の乗船券が握られていた。

間一髪間に合った形のセリスに引きずられるように、教授は船着き場に近い喫茶店に連れられ、

そして今に至るのである。




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