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「待って!憲吾くん何も着けてないじゃない!」
「さっきだって何も着けてなかったさ。」
「あ、あれは水の中で結局・・・はぅうん!え?え?」
憲吾の長物が理恵の小さい洞穴を勢いよく押し開いて進んでいく。
瞬く間に理恵の一番奥の部屋をノックし更に押し付けた。
「ううっ、うぅっ」
「ああ、理恵すごいよ。ぜんぜん隙間が無い。完全に包まれてる。
こんなの俺も。はぁっ。」
衝撃的だった。
ついに母ちゃんの雌しべと憲吾さんの雄しべがくっ付いてしまった。
分かってはいたけどいざ直に目撃してしまうと強烈な波が体を駆け抜けるのが分かる。
これが生命の営み。
人類が誕生して以来、この営みが繰り返され今の俺たちに至る。
ある意味で宿命でもあり、とてつもなく神聖な行為。
理恵の洞穴の入り口を大きく広げた長物は今度は先端ギリギリまで抜かれる。
スムーズに抜かれかけた長物の本体はまた未知の洞穴奥へと叩き込まれる。
「ううっ、ふぅ、うぅ」
ずぷっずぷっずぶっぬちっ
「ううっ、うっ、ううん」
もう理恵の口からは浅い呼吸が続く音と
たまに深く息を吐く音しかでなくなった。
喘ぎというよりは呻き声に似ている。
それもそのはずで理恵の小ぶりの洞穴を瞬時に倍に広げる長物を
奥が全て埋まるまで叩き付けているのだ。
憲吾の太さに丸く広がっている理恵の穴を見て俺は
(もしかしたらあの拡がる穴から赤ちゃんが産まれ出てくるのかな?)
などと漠然とながら自然の理に対する答えを導き出していた。
結合した下半身の動きが段々と小刻みに速くなってきた。
盛んに理恵の胸の突起を吸っていた憲吾の唇は今度はまた理恵の唇を塞ぎ
呻き声を押し消した。
筋肉質の両腕は理恵の上半身を丸ごと固定し
鍛えられた腰のバネを使った叩き付けにより太く長い憲吾の棹は根っこギリギリまで
しっかり理恵の穴に入り込み内側の形を更新しては慣らしていくのだった。
俺は気が付いた。
母ちゃんのお腹から輝く何かがお尻の方へ向かっていることに・・
同時に憲吾さんの両方の玉が忙しなく震えだしじわじわと上の方へ向かっていることを。
部屋の中からは何とも言えない、力強い匂いが漂い拡がっていく・・
汗の匂いでもなければ体から滲む他の匂いでもない。生命の匂いが溢れ出した。
俺は目撃者になるんだ。
過去から未来へと受け継がれる何かを。
たった今理恵の先端へ向かう命の兆と憲吾の先端から果敢に旅立つ命の源が
穏やかな光と化して一つになる。