美代ちゃん(1998年頃のいつか)-8
翌朝、健太は学校へ行く途中で美代と一緒になった。
お互いに「おはよう」と言ったっきり、何もしゃべらない。
しばらくして、健太がぼそっと切り出した。
「昨日はありがとう。」
「・・・・・・・・。
・・・・家でやってみた?」
美代は顔を赤らめた。
「うん。」
「どうだった?」
「・・・出た。」
言った途端、健太の頬が赤くなった。
「今日、自慢するの?」
「やっぱり、やめとく。」
「それがいいね。」
また二人は無言になった。
互いに顔を見ない。
そのまま二人は学校まで歩いて行った。