朔太郎の母の秘密 過去-1
「さ、朔太郎。お母さんのグジョングジョンになったオマ〇コ、
お父さんの代わりに見てちょうだい。」
「お袋。落ち着けよ。いったい何をやってるんだよ。」
「何をやってるって?決まってるでしょ?こういうのも含めて前戯って言うの。
セックスは、入れるだけじゃないのよ。
その前に、お互いに愛撫したり、見せたり、わざと嫌がるようなことをしたり。
そうしてお互いの気持ちを高めていくのよ。
朔太郎とお母さんは、これからセックスをするの。
入れる事ばっかり考えないで、それまでの過程も楽しまなくちゃ。
そうだ。まだ見たこと、ないんでしょ?オマ〇コ。
ほら、あなたがペニスを突っ込む穴、見せてあげるわ。
ほら、ここ。もうグジョグジョで、ぽっかり穴をあけてまってるでしょ?
ここに、朔太郎のカチンカチンになったペニスをぶち込めばいいの。」
「おい、お袋。しっかししてくれよ。どうしちゃったんだよ?」
朔太郎は母親の肩に手をかけ、身体を大きく揺すった。
しかし、母親の意識は少しずつ遠くなっていくようだった。
「朔太郎は、ここから出てきたのよ……。
ここ、から……。そう、だった、わ。
ここから、確かに出てきた。
だから朔太郎は、確かにわたしの子どもだわ。
でも、でも、その精子はお父さんじゃなかったのよ。
朔太郎は……。お父さんの、子じゃ……。」
「お袋?おい、なんだよ、親父の子じゃないのかよ、オレは……。」
朔太郎は再び母親の身体を大きく揺すった。
母親は、ふっと我に返ったようだった。
「さ、朔太郎。お前、なに、どうしたの?」
「どうしたのはお袋の方だろ?おい、大丈夫かよ?
それに今、オレは親父の子じゃないって。」
「な、何をいきなり言い出すの?
お前はれっきとしたお父さんの……。
あら、やだ。わたしったら……。」
母親は脱ぎ掛けになっているパンティーの中に忍ばせていた手を慌てて引き抜き、
朔太郎の顔を恥ずかしそうに見た。
「いやだ、わたしったらいったい何をしているのかしら。あ、さ、朔太郎。
あ、いえ、その、な、なんでもないのよ。
あの、お母さん、ちょっと、そ、そう、お腹が痛くって。
あ、でも、大丈夫、だか……。」
母親はそこまで言いかけて、そのままぐったりと椅子に倒れ込んだ。
「お、お袋。だ、大丈夫か?」
朔太郎の呼びかけにも母親は答えることなく、小さなうめき声を上げていた。
呆然とする朔太郎は、救急車を呼ぼうと、スマフォに手をかけた。
その時、母親が目を開け、朔太郎に向かって話しかけた。
「あ、あなた。大丈夫だったのね?
いやだわ。自分で救急車、呼ぶつもりだったの?
心配したわ。急に倒れるんだもの。」
「お医者さんは、脳梗塞でしょう。かなり危険な状態ですって言うから、
もうわたし、てっきりダメだと思っちゃって。ああ、でも、ホントによかった。
なんともなかったのね。」
「おい、お袋?お袋?大丈夫か?」
(完全に錯乱している。一度、病院で見てもらった方がよさそうだ。)
「やだ。わたしは大丈夫よ。心配なのはあなたの身体だわ。」
どうやら母親は、夢の中なのか、幻覚を見ているのか、それはわからなかったが、
いずれにしても、亡くなったはずの夫と会っているようだった。
と言うより、目の前にいる朔太郎のことを自分の夫と思い込んでいるようだ。
それならば、と考えた朔太郎は、父親になりきって母親に話しかけた。
「つぐみ。ボクは大丈夫。心配ないよ。
それよりも、さっき言ったことだけど。」
「さっき言ったこと?」
「ほら、朔太郎のことだよ。ボクの子どもじゃないって……。」
「あなた。それはもう終わった話でしょ?今更またぶり返すの?」
「い、いや、そうじゃなくって。確認だよ、確認。」
朔太郎、いや、この男の子は、ボクの子どもじゃないんだね?」
「ああ、充さん。ごめんなさい。でも、これはどうしようもない現実なの。」
「いや、つぐみ、自分を責めないでおくれ。
ただ、どうしてこんなことになったのか、つぐみなりに理由はわかるんだろ?」
「ああ、あなた。あなただって、本当はわかっているんでしょ?
そうよ、あの時、ううん。わたしたち、ずっと、4人で愛し合ってきた。
わたしとあなた、そして妹の里美。そして里美の旦那さんの浩二さん。
わたしたちは、いつも4人で愛し合った。
もちろん、生涯のパートナーに選んだ人は一人だったけれど、
わたしたちは結婚前も、結婚後も、いつも4人で愛し合っていたわ。
ただ、子どもができることは考えていなかった。
今から思えば、あまりにも無防備だった。」
朔太郎には、母親が十数年前に戻ったかのように、声さえも若返っている気がした。
相変わらず意識ははっきりとはしていないようで、
真正面にいる朔太郎とも目が合わなかった。
「わたしの中に浩二さんのザーメンが、里美の中に充のザーメンが、
互いに愛し合った証として、大量のザーメンが流し込まれた。
それがまさか、お互いに同時妊娠に結び付くなんて。」
母親は朔太郎が生まれるきっかけになった日のことを思い出しているようだった。
「わたしたち夫婦には、О型の子どもは生まれて来てはいけないのよ。
同じように、里美たち夫婦には、AB型の子どもはあり得ない。
里美のおなかにいるのは、わたしの夫、充の子どもよ。
そしてわたしのおなかにいるのは、美里、あなたの夫、浩二さんの子どもだわ。」
写真一筋で育ってきた朔太郎には、血液型の話はよく分からなかった。