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露出女子高生 石原サクミ
【痴漢/痴女 官能小説】

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朔太郎の母の秘密 過去-2

「つ、つぐみ。これから、ど、どうする、つもりだい?」
「迷うことはないわ。
 わたしは、この子をあなたの子として産み、あなたの子として育てる。
 里美にも、そう言うわ。
 里美が産む子は、充さんの子どもではなく、浩二さんの子どもなんだって。」

「つまり、朔太郎……。いや、君がこれから産む子どもは、
 ボクの子ども、高田充の子どもではなく……。」

「石原浩二の子ども、ということよ。」

「い、石原?」

「ええ。わたしの妹の夫、石原浩二の娘ということだわ。」

(お、オ、オレの本当の親父は、石原浩二っていうのか?
 そ、それより、石原って、なんなんだよ。単なる偶然?まさか。)


朔太郎は母親の顔を覗き込んだ。
朔太郎が見る限り、まだ母親は不思議な世界を彷徨っているようだった。

(オレの本当の父親、そして、同じ時期に生まれているはずの、女の子。 
 謎は深まるばかり。でも、まだ聞きたいことがある…。)

(そうだ。もっと時代を進めてみよう。
 お袋が、自分の記憶をもとに、
 幻覚と言うべきなのか、もしかして、過去の真実の場面を見ているのだとしたら。
 すべての謎が解けるかもしれない。)


「つぐみ。丈夫な赤ちゃんを産んでくれてありがとう。」

「あなた。見た?赤ちゃん。」

「ああ。見たよ。君に似た、目鼻立ちのはっきりした、凛々しい男の子だ。」

「ごめんなさい。やっぱり浩二さんに似てるのね?」

「い、いや、そんなことは……。それよりも、里美さん、の方は?」

「ああ、里美ももうすぐ生まれるらしいわ。女の子だって言ってた。
 名前ももう決めたって。
 あなたに似て、スケベだったらどうしましょ。」

「ボクに似て、スケベ?」
(そ、そうなんだ。スケベなのは、親父だったんだ。)

「いや、スケベかどうかは、父親だけの問題じゃないだろ。」

「そうね。うちの朔太郎も、里美のところのサクミちゃんも、
 結局、両親ともにスケベだから、生まれたみたいなものだものね。」

(里美のところのサクミちゃん………つまり、石原サクミ?
 ちょっと待てよ。ってことは、オレたちは兄妹ってことになるのか?)


ここで確認しておこう。
サクミと朔太郎。
それぞれ、父親が本当の父親ではなく、
つぐみ、里美姉妹の、それぞれの夫が、
自分の妻の姉妹を妊娠させた結果、生まれた子どもが朔太郎とサクミだということだ。

朔太郎とサクミの関係。
生まれたのは朔太郎のが少しばかり早かったようだ。
そうなると、二人の関係は、異母兄妹?異父兄妹?
いや、赤の他人、が正解である。

誤解をしやすい関係ではあるが、わかりやすく言えば、
生まれてからずっと一緒に暮らしてきた父親が、
それぞれ本当の父親ではなかったということだけの話なのだ。


つまり、朔太郎とサクミの間に血のつながりは一切ない。
ただ血のつながり以上に複雑な、
そして一般には、かなり理解しにくい真実をはらんでいた。

いずれにしても、朔太郎はあまりにも思いがけない事実が自分の目の前に、
いきなり突き付けられた気がした。
しかし、今はそれをあれこれと考え込むような状況ではなかった。
そう。母親の様子が尋常ではないのだ。

朔太郎は、父親のふりをして、つまり、田中充のふりをして、
目の前で虚ろな目をしたままの母親に聞きたいことがまだまだあった。
しかしこんな状態の母親をそのままにしておいていいのだろうかという不安もあった。
ただ、どうすればいいのかは全くわからない。
朔太郎の姿に夫の姿を重ねている状況から考えて、
母親にとって夫は、まだまだ忘れられない、
今でも会いたいと思い続けている相手なのだろう。

だとすれば、母親が納得するまで、自分から話すのをやめるまで、
高田充を演じてあげた方がよいのではないか。

朔太郎は迷いながらももう一度、息子として母親に問いかけてみることにした。

「おい。お袋。大丈夫か?オレだよ、朔太郎だよ。わかるか?」

しばらく声をかけ続けたが、母親の反応はなかった。
(仕方ない。親父。助けてくれよな。)

「つぐみ。つぐみ。わかるか?オレだ。」

「あ、あなた。朔太郎はどこ?」

「朔太郎、か?朔太郎は……。」
(何と答えようか。いつだと思って聞いてるんだろう。)

「朔太郎はもう寝たの?」

「あ、ああ。さっき、寝た。」

「そう。また、現像室に籠ってみたいだから。ありがとう。
 ねえ、あの子、写真、続けるつもりかしら。」

「そ、そうだな。ああ、そうかもしれない。」

「不思議なものね。小さい頃から写真に夢中になって、
 将来はカメラマンになりたいだなんて。やっぱり環境かしら。」

「あ、ああ。そうだな。オレがあいつをあちこち連れ回したせいもあるんだろう。
 あいつは気になったものは何でもレンズを向けていたからな。」

「カメラマンの血なんて流れてないのにね。
 あ、ごめんなさい。変な意味じゃなくって。」

「だ、大丈夫。気にしてないよ。
 そ、それより、最近、里美さんのところは、どうなんだ?」

「まったく。里美がわがままなんだか、浩二さんが融通がきかないんだか。
 やっぱり別れることに決まったみたい。」

「別れる?」

「ええ。もうすぐ中学校の入学式だって言うのに。サクミちゃん、沈んでたわ。」

「サクミ、が……。」

(そうか。そうだったんだ。入学記念の写真。サクミの表情が暗かったのは、
 両親の離婚が原因だったのか。)

「サクミちゃんも、お父さんっ子だったからねえ。離れたくなかったんじゃない?」

「そうか。そうだったのか。」

「本当の父親としては心配よね。」


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