芽衣と千遥の青春 再び-3
千遥のそうした思いは、言葉にせずとも芽衣に伝わっていた。
千遥が照明とエアコンを操作した時、芽衣にはわかったのだ。
千遥があの日を再現しようとしていることを。
だとすれば、自分は今まで体験してきた事以上の体験を、
千遥と共にしなければいけない。
2人がこうして再会できたことをより意味のあるものにするためには、
2人一緒にあの日を越えなければいけないのだ。
そうした2人の思いが友和と雅樹にも自然と伝わっていった。
もちろん、レイプなどと言うものを思い起こさせることが目的ではない。
そうした過去を捨て去るのでも忘れ去るのでもなく、そして囚われるのでもなく、
忌まわしい過去でさえも自分にとっては意味のあるものだったと、
肯定的に捉えたうえで、
男と身体を交えることの素晴らしさ、男そのものの素晴らしさ、
そしてセックスそのものの奥深さや可能性、
そうしたものを改めて千遥と芽衣に実感させたい。
それが友和と雅樹の間に自然に生まれた共通の思いだった。
悠一は、今のこの4人の中に加わることに、ある種の無意味さを感じた。
自分はこの4人の原点に関わることはできないのだ。
この時間を終えた時、4人はまた新たなスタートを切るだろう。
悠一はその時に、そこに加わればいい。
悠一は互いの身体を弄り合う自分の両親とその親友たちの輪からそっと離れ、
リビングから隣の部屋へ移動した。
しばらくして悠一はビデオカメラを片手に戻ってきた。
「親父。今からはオレが撮影してやるよ。4人の新しい関係が始める記念だ。」
芽衣の股間から顔を上げ、友和はうなずいた。
「ああ。そうしてくれ。これからのは一つの儀式みたいなものだ。
仲間外れにしてすまないな。」
「いや、こんな場面をこんな近くから撮影できるなんて、
それ自体、ものすごい興奮ものさ。
あ、オレの存在は気にしないで行為に没頭してくれよな。」
「ああ。言われなくてもそうさせてもらうさ。」
「ごめんね、悠一。」
千遥と芽衣は二人の言葉が思わず重なったことに戸惑い、そのまま黙った。
「悠一。メイちゃんとお母さんの、新しい出発の意味をわかってくれてありがとう。」
そう言うと千遥は再び雅和の股間に顔をうずめ、フェラチオを再開した。
悠一はそのアップをビデオカメラに収めていく。
母親の顔のアップ。そして、その口には太い1本のペニスが根元まで咥えられている。
母親の顔とペニスを映したところからゆっくりと画面を引いていき、
そのペニスの持ち主の全身を映す。
しばらくすると、白い太腿の間に埋まって隠れていた雅和の顔が画面に映る。
雅和の顔がうずまっていた股間のアップ。
ピンク色の割れ目が少し開き気味に、ヌラヌラと濡れているのがわかる。
再び、その股間に雅和が顔を寄せる。
悠一はゆっくりとカメラを左へとパンしていく。
画面にはペニスを口いっぱいに頬張る芽衣の顔がアップで映った。
口の周りをよだれで一杯にしながら、激しくペニスを出し入れする芽衣。
悠一自身、芽衣からはいつもこうしたフェラを受けていたのだが、
その様子をこんなにもアップで撮るなど、なんて卑猥な行為だろうと悠一は思った。
悠一はゆっくりと画面を引きながら、さらにカメラを左へとパンさせていく。
そこに映し出された父親の顔。
口の周りだけでなく、顔全体が濡れているように見えるのは、
もちろん千遥の股間を刺激し続けてきた結果だった。
夫は自分の妻の股間を舐め、その妻たちは夫ではない男のペニスを咥えている。
そんなひとつの輪が、悠一のカメラには収められていった。
悠一が4人それぞれのアップと卑猥な愛撫映像を一通り撮り終える頃、
千遥が身体の向きを180度変え、自分の股間を舐めていった夫に声をかけた。
「ねえ、今度は反対向きなりましょ。」
「ああ。ぼくもそろそろ違う味が欲しくなってきたからね。」
友和の言葉をきっかけに、芽衣も雅樹も、
それぞれ身体の向きを180度変え、新しいパートナーの股間へと顔を近づけていく。
千遥は夫のペニスに手を伸ばし、その夫の友和は芽衣の股間に顔をうずめていく。
友和に割れ目を舐められながら芽衣は自分の夫のペニスを喉奥まで咥えた。
芽衣のディープスロートを味わいながら、夫の雅樹は千遥の割れ目を舐め上げていく。
(凄い絵だ。スワッピング・サークル?とでも言えばいいのだろうか。)
悠一のペニスは悠一が全く手を触れていないにもかかわらず、ドクンドクンと脈打ち、
今にも射精してしまいそうなほどの興奮状態にあった。
「あ、あ、もう、だ、め、あ、ああ。ねえ、いっちゃう。」
芽衣の喘ぎ声に触発されたかのように、4人の愛撫が一気に激しさを増していく。
二匹のメスたちは、夫のペニスからすべてのザーメンを絞り出そうとするかのように、
ペニスを握りしめた手とペニスを咥えこんだ頭を激しく上下させる。
二匹のオスたちは、女の膨れ上がったクリトリスを指先で捏ねながら、
割れ目から溢れ出る愛液の全てを飲み干すかのような勢いでクンニを続けた。
「ああ、ね、ねえ。入れて。ああ、わたし、雅樹の、ペニスでいきたい、の。」
「チーちゃん。」
「ごめんね、メイちゃん。」
「ううん。わたしも、思ったの。友和さんのでいきたいって。」
「うん。ねえ、大丈夫なんでしょ?」
「えっ?あ、うん。もちろん、大丈夫。」
「だったら……。」
「うん。」
千遥は雅樹に言った。
「雅樹、入れて。」
芽衣は友和に言った。
「友和さんは。わたしに……。」
そして、さらに千遥は付け加えた。
「二人とも、わたしたちの中に、」
「出してください。友和さん。」
芽衣は普段とは違った控えめが声で言った。
「中出しして欲しいのよ、二人とも。」