ひとつ屋根の下@*美形三兄弟!?-1
「ありえないッ!!」
私上村紗理は、近所迷惑だということもも気にせずに…叫んだ。
「どっ、どういうことよ。イミ分かんない!!」
「まあまあ、落ち着いて?」
「これが落ち着いていられますかあああっ!!!」
「紗理だって、折角入った高校を中退するのはイヤだろう?」
「だ、だからって…なんで急にアメリカ…」
「うーん、前々から決めてたことだったのよ。」
「そんなぁ。じゃあなんで今頃言うのよ…。それに私、一人暮らしなんて、ムリ…。」
そう、このアホ両親は、今頃になってイキナリ『三日後にアメリカに行く』やら言い出したのだ。
っていうか娘一人置いてくなんて、親じゃない!
「誰も、一人暮らしさせるなんて言ってないでしょ?」
「へ?」
「大丈夫。私たちの昔からのお友達に、紗理を頼んでおいたから。」
「はぁぁ!?」
頼んでおいたって、え?
「私、ヤダよ。知らない人と暮らすなんて!」
「大丈夫よ〜。だって紗理と同い年の子供さんもいるって言うし、ね?」
いや、「ね?」じゃなくって。
「じゃあ明日から荷造り、はじめてね。明後日には私たちの友達の家に引っ越すことになるから。」
「う、嘘ッ」
「必要なものだけ持っていくのよ?必要ないものは捨てなさいよー。」
「な、なっ。」
「ダンボールは階段の下にあるぞー。」
ま、まじですか。
まじですね。
この両親(だとも思いたくない。)は、本気で私を置いてアメリカに行ってしまうらしい。