凛々子と少年 -ある春の日の出来事-(2020/04/19)-4
やがて、凛々子はなんとかペニスをチャックから外すことができた。
「ふー。
外れた。
外れなかったら、病院に行くことになってたわ。」
凛々子が浩平に向かって言った。
「ありがとうございます。」
浩平はふらふらと立ち上がり、凛々子に頭を下げた。
「どういたしまして。
それで、浩平くん、ちょっと見せてくれる?
怪我をしていないか、確認してみるわ。」
「えっと・・・、
は・・・・、はい。」
「さっきから見たり触ったりしているんだから、
もう恥ずかしがらないでよね。」
「そ、そうですよね。
・・・・・・分かりました。」
浩平は頬を少し赤くしながら、ズボンと下着を膝辺りまで下ろし、
ペニスを凛々子に晒した。
凛々子は浩平のペニスの前にしゃがみ込むと、
包皮に包まれた先端部を右手の指先でつまんで持ち上げ、
陰茎の裏側を見てみた。
チャックに挟まれていた箇所は赤くなっていたが、
幸い、出血はしていない。
「浩平くん、痛む?」
「い、いえ。」
浩平は首を振った。
「良かったわ。
このままでも大丈夫だと思うけど、
大事な部分だし、
念の為、消毒した方がいいわね。」
「・・・・はい。」
「ここだと狭いから、別の部屋に行きましょう。」
凛々子は後ろを振り返り、少し離れた位置で待っている若菜に
声をかけた。
「若菜、救急箱を私の部屋に持ってきて。
私は浩平くんと先に部屋に行っているわ。」
* * *