卑劣な男-3
ユリは硬く目を閉じて、だらしなくぶら下がるペニスの先端を口に含む。
「根元までしっかりしゃぶって下さいよ……ちゃんと舌も使って、隅々まできれいにね……」
何とも言えない不潔な臭いがユリの鼻腔を突く。吐き気を堪えながら、口紅できっちりと彩られた唇をまとわりつかせて、ユリは徐々に深くペニスを咥え込んでいく。
「ん……ぐっ……んんっ……」
黒谷は自分のペニスが出入りするユリの口元を嬉しそうに見下ろしている。
「いい眺めですよ、ユリ先生。こうして先生の口を犯すのがずっと夢だったんですよ……」
悪夢のような時間を早く終わらせたい一心で、ユリは必死に口を使った。血管の浮いた竿に舌を絡ませ、裏筋を舐め上げ、亀頭をくすぐる。苦しげに眉根を寄せ、頬をへこませる。ペニスが口を出入りする動きに合わせて、湧き出る唾液がジュルジュルと下品な水音を立てる。
どんどん硬くなるペニスは、今やユリの口内がいっぱいになるほどに張り詰めていた。
「先生の口は最高ですよ……！ うっっ、おぉっ……」
射精が近づいているのだろう。黒谷は息を荒げ、ユリの頭を掴んで力強く腰を使い始める。
「んぐっ……！ ううっ……んっ、んっ……！」
亀頭が何度も喉の奥を突き、そのたびに嘔吐しそうになるのをユリは必死の思いで堪える。
「あぁ……先生の口の中が気持ち良すぎて、そろそろ出てしまいそうですよ……。その口でしっかり受け止めて下さいよ……！ うぅ……！」
黒谷の律動がスピードを上げると、ユリの頭もガクガクと前後に揺さぶられる。
「んっ！ ぐっ！ んぐぅっ……！」
両手の自由を奪われなすすべもなく口内を犯される苦しさに、ユリの目にはじわりと涙が浮かぶ。だが、黒谷はそんなユリにはお構いなしで腰を荒々しく前後させて、ただひたすらに快楽を追った。
「ううぅっ……！ 出すぞ、出すぞ……！ おおおぉっ！」
黒谷が低く叫び律動が止んだその瞬間、ユリの口内でペニスがドクドクと脈打ち、粘つくザーメンが喉の奥に向かって勢いよく発射される。
ユリは頭を押さえ込まれたまま、白濁した体液で口内を満たされていった。
黒谷はしばらく射精の余韻を楽しんだ後、まだ僅かに硬さを残しているペニスをユリの口からズルリと引き抜いた。
「気持ちよかったですよ、ユリ先生……」
「うぅっ……げほっ……げほっ……！」
やっと自由を得たユリは思わず咳き込み、唾液と混ざり合い泡立ったザーメンが唇からこぼれてユリの口の周りを白く汚した。
「いい顔だ……普段のお高くとまった先生からは想像も出来ませんな」
お高くとまってなんかいない――そう言いたかったが、反論したところでどうなるというのか。ユリはガックリと肩を落とす。
黒谷は、乱れた息を整えているユリの両膝に手を捻じ込み左右にグッと開いた。ユリは咄嗟に両脚をすり寄せて黒谷の手を拒もうとするが、男の力には敵うはずもない。両脚をはしたなく広げられ、タイトなスカートが太腿に食い込みながら捲れ上がる。
「……いやっ！」
恥ずかしいポーズに思わず口走ると、黒谷はユリの目を覗き込んで言った。
「いや？ ならやめましょうか……？」
「そ、それは……！」
やめられるわけなどないのだ。
ユリが諦めたように脚の力を抜くと、黒谷はその両脚を持ち上げソファーの上に乗せた。屈辱的なポーズに、ユリは顔を赤らめながら耐える。
「いつも真面目ぶった先生がこんな格好をして……見てるだけで興奮しますよ」
黒谷は向かい合うようにテーブルに腰掛け、ユリの身体をじっくりと観察する。そのねっとりとした視線が、ブラウスを押し上げるユリの胸の膨らみや、捲れ上がったスカートから伸びた白い脚に絡みつく。
「見ないで下さい……」
ギラついた目で視姦される恥ずかしさに、ユリは顔を背けて哀願した。M字に開かれた太腿が微かに震えている。
ユリの哀願など気にも留めず、黒谷はユリのブラウスのボタンに手を掛けた。上から一つずつゆっくりと外し、身頃を左右に開く。白いレースのブラがしどけなくその姿を現し、窓から微かに差し込む薄日の中、ユリの素肌とブラを押し上げる胸の隆起が黒谷の目の前に晒された。ユリは恥辱に震えながら目を閉じる。
「ほう……白ですか。いいですねぇ、先生によくお似合いだ……」
黒谷は待ちきれないようにブラを掴むと胸元まで一気にずり上げ、その弾みでユリの胸はプルンと揺れながら露わになる。
「お願いです……見ないで……」
哀願も虚しく、床に膝立ちになった黒谷がユリの胸に顔を寄せる。その距離は今にも触れそうなほど近く、熱い吐息がユリの素肌を撫でる。
「形のいいオッパイですね……乳首もきれいだ……。ほら先生、よく見るんです……」
薄く目を開けると、いやらしく舌なめずりをする黒谷の顔が見えた。ユリを上目使いにじっと見据えながら、尖らせた赤い舌を突き出している。
「うう……やめて……！ んんっ！」
黒谷の舌がユリの乳首の先端をツンと突いた瞬間、ユリはピクリと肩を震わせた。
「先生、どうしたんです……？」
黒谷はわざとらしく囁き、舌先で何度もツンツンと乳首を突く。先端に微かに触れる程度なのに、驚くほど生々しい感触が乳首から伝わってくる。
「……んっ……や、やめて下さい……」
卑猥な光景から目を離せぬまま、ユリは何度目かの哀願をする。
「おぉ、先生の身体は敏感ですねぇ。もう乳首が硬くなってきましたよ……。では、これはどうかな……？」
黒谷はユリの乳首を口に含み、舌先で転がしては時折クニュクニュと甘噛みをする。
「ん、く……っ」
まるで乳首から微弱の電流が流れてくるような感覚に、ユリは何度も小さく上半身を震わせた。