思い出はそのままに-5
浩之は目をつぶった。また、『謝れ』という声が聞こえる。あの時、浩之は黙って頭を下げた。怒りを抑え、頭を下げた。悪いことをしたのだから、当然だった。だが、浩之はあの時、足が震えていた。本当は怖かったのではないか。
違う。俺はそんな臆病な人間ではない。浩之は自分に言い聞かせた。子供ごときに、なぜ、怯えなければならないのか。爺さんに睨まれたからといって、なぜ、怯えなければならないのか。
足が震えている。しっかりしろ。浩之は自分に言い聞かせる。必死に足の震えを止めようとした。
「やだな、冗談だよ。ボクは自分が正しいなんて、思ってないさ。ボクらがやってることは、間違いなく悪いことだよ。だけど、バレなければ、悪いことにはならない」
「俺がいるぞ」
「お兄ちゃんは言わないよ」
「なぜだ」
「信じてるからだよ」
祐樹は、浩之が言わないと決め付けている。
頭に血がのぼる。怒りで目がチカチカする。だが、告げ口をして、祐樹に腰抜けと思われるのは許せなかった。
「ほらっ、見てごらんよ」
浩之は美奈を見た。
「んんっ! んんっ! ううっ、むううっ!」
健太が懸命に腰を動かして、美奈の口を犯している。美奈の手には、武士のペニスが握られていた。
「ああっ・・・美奈ちゃん・・・もっと・・・もっと、激しくしごいていいよっ!」
美奈は、横目で武士のペニスを見ると、手の動きを激しくした。
「ああっ! ダメッ! ダメェェェ!! 出ちゃううう!! あっ、あっ、あああーーー!!!」
武士が叫ぶと、物凄い勢いで射精した。二度三度、ずいぶん長く射精が続いた。美奈の顔に武士の精液が大量にかかる。勢いも凄かったが、出た量もすごい。武士は射精をはたすと、ストンと地面に腰をついた。まだ、勃起したままだった。
「武士、もうイッたの。早いな」
祐樹が笑った。
「だって・・・」
「健太は、まだ頑張ってるっていうのに」
「くっ・・・俺もあんまりもたないぞ・・・くううっ! 美奈の口、すごい気持ちいいぜっ!」
「んんっ! んんんっ!! むう、うげっ! うぐうううっ!!」
健太は、やたら滅多らに腰を動かしている。美奈は相当に苦しそうだ。
「おい! 大丈夫なのか!?」
浩之は心配になって、祐樹に言った。
「大丈夫だよ。いつものことだし。健太だってわかってるさ」
「くうううっ! 出すぞっ! 美奈、みなあああっ!! うっ、うっ、うおおおっ!!!」
「んんんーーーっ!!!」
健太が猛獣のような声をあげると、美奈の口にペニスを深く打ち込んだ。しばらく、健太が射精で震えていた。
「美奈、まだ飲んじゃダメだよ」
祐樹が言った。祐樹は薄笑いを浮かべている。美奈の苦しそうな姿を見て笑っているのだろうか。
止めさせないといけない。そう思う。だが、足が動かなかった。
「美奈、見せてみろよ」
祐樹がそう言うと、美奈がこっちに来て、口を開けた。口の中には、白い精液が溜まっていた。
「健太、すごい出したなあ。うわっ、これは濃いよね、お兄ちゃん。クククククッ」
祐樹が、引きつったような笑い声をあげた。浩之を見下した目をした。
『謝れ』という声が聞こえる。子供達は浩之を囲んで謝れと言った。浩之は笑顔で何とか誤魔化そうとしたが、ばかにされただけだった。
「美奈、もう飲んでいいぞ」
美奈は頷くと、美奈の喉が動いた。
「どう、お兄ちゃん。美奈すごいでしょ」
「ああ」
声が震えないように気をつけたつもりだが、やはり震えた。祐樹が笑った。浩之は下を向いた。
「これでも、美奈の初めてから半年くらいかな。まあ、毎日三人を相手にしてたら、こんなことぐらいは出来てしまうもんだよ。特に、健太はスケベだからね。キャハハハ!」
「おい、なに言ってんだよ。最近は、祐樹が独り占めしてるじゃないかっ! 俺たちは、久しぶりに美奈とヤレたってのに!」
「しかたないだろう。美奈がそうしたいって言ったんだから。ねえ、美奈?」
「ゆうちゃん、だめだって」
「ホントのことでしょ」
祐樹が美奈の腰に手を伸ばすと、美奈が顔を赤くしてうつむいた。美奈は祐樹のことが好きなのだろう。