思い出はそのままに-21
祐樹から電話があった。美咲のことで、担任の教師があやしんでいると言った。次の日、浩之は祐樹の家に行った。
健太は、あれからずっと美咲を犯しぬいている。最初は歯を食いしばりながら、健太を睨みつけていた美咲だが、今ではもう抜け殻になっている。それでも、健太は止めようとしない。祐樹も止めたらしいが、健太は言うことは聞かないらしい。健太は、美咲以外見えていないようだ。
祐樹も、健太のことで、だいぶ神経をすり減らしているようだ。祐樹に、最初の頃の余裕はない。浩之を見下すような目もしなくなった。
それはいいことだが、健太のことは問題だった。健太はもう、誰の言うことも聞かない。ひたすら美咲を犯すだけだ。これでは、ばれるのも時間の問題だった。そうなる前に、手を打たなければならない。
祐樹はあてにならない。ただ健太を前にして、おどおどするだけだ。浩之自身が、なんとかするしかない。だが、どうするのか。
「困ったことになったよ」
祐樹は弱っていた。疲れているという感じだ。
「完全にばれたのか?」
「そういうわけじゃないと思うど。美咲があれだから・・・」
浩之は美咲を見た。美咲の唇を、健太が吸っていた。健太の手が、美咲のスカートの中に入っていた。健太は、飽きることなく美咲の唇を吸い、秘部をいじっている。美咲は顔を赤くして、体を震わせていた。
「学校でも、いつもあんな感じさ。休み時間には二人で消えて、トイレや体育倉庫で、ってかんじだよ」
祐樹は、もうお手上げだ、という感じで言った。
「美咲はもうダメだよ。昔の美咲じゃない。健太もいい加減にしろよ」
健太は相変わらず、美咲の口を吸っている。
「健太も重症だな」
健太は言っても聞かないだろう。力ずくで止めさせてもいいが、暴発しかねない。目つきが違うのだ。
「もう、ダメだよ・・・先生にばれちゃ・・・」
武士が言った。武士は顔を真っ青にしている。浩之は、武士が一番怖かった。言われれば、なんでも話してしまいそうだからだ。浩之はここで撮影しかしてないが、それが通るとは思えない。
「武士、落ち着け。考えるんだ。誰もおまえたちがこんなことしてるなんて、信じないさ。疑われるのは俺で、おまえじゃない」
武士はうなずかなかった。武士は、もう限界かもしれない。
「ねえ、どうしよう?」
祐樹が、浩之に尋ねた。
「俺に聞くなよ、祐樹」
「武士が、先生の家に来るように言われたんだ。健太と美咲のことでね」
「そうか。美奈と菜美のことはばれてないのか?」
「うーん、どうだろ。ばれてないとは思うけど」
「美奈と菜美は使えるな。自分の子供が、こんなことしてるとは思わないだろう」
祐樹の担任の教師は、美奈と菜美の母親だということだ。浩之にも、まだツキがある。
菜美を見た。健太のペニスをくわえていた。
「お兄ちゃん、すごいね。そんなこと言うなんて」
「おまえに、そんなことは言われたくないな」
浩之は笑った。祐樹は笑わなかった。
「とにかく、明日だな。一緒に乗り込むぞ」
「乗り込んでどうするの?」
「その先生の娘が、何をしてるのか教えてやるのさ。ついでに、先生もいただくか。美人なんだろ、その先生?」
「うん。そうだと思うよ」
「名前は?」
「沙織先生っていうんだ」
「そうか」
浩之が小学校の時、教えて貰った先生に、沙織という先生がいた。美人で優しかったが、あまり好きではなかった。
「健太はいいだろう。役に立たないだろうからな」
浩之は笑った。健太はまだ、美咲を責めたてていた。健太の指が美咲の秘部を出入りしている。ヌチャヌチャと音がしていた。健太の指が濡れて光っている。最近では、健太が触れなくても濡れてくるありさまだ。
「んー・・・んんっ・・・あんんっ! だめえええっ!」
美咲が口を離すと、大声で叫んだ。健太が激しく指を動かす。愛液が飛び散った。健太のペニスを、菜美がしゃぶっている。健太は、腰を動かして美奈の口を犯した。
「くうううっ! イク、イク、イッちゃううううう!!」
美咲が痙攣した。プシューと愛液が噴き出す。
「くううっ! 俺も、出るうううっ!!」
健太は菜美の頭を掴むと、腰を動かした。
「ん、んんっ、んんんーーー!」
健太が菜美の口の中に射精したようだ。射精が終わると、菜美を突き飛ばした。菜美が倒れる。菜美が泣きそうな顔になった。浩之は菜美を抱き起こすと、精液で汚れた口をハンカチで拭いてやった。
「大丈夫か?」
菜美がうなずいた。菜美を膝の上に乗せて抱く。菜美が、うれしそうな顔をした。浩之は、頭を撫でてやった。
健太は、また美咲の唇に吸い付いた。健太も美咲も、もう元には戻れないだろう。