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【青春 恋愛小説】

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1:1:1〜郡司佐和〜-1

転校した先の制服が、セーラー服という事に、更にがっかりした。

乗り気じゃなかった転校。

でもすぐにその考えは一変した。

出会ってしまったのだ
最高に気の合う仲間と

見つけてしまったのだ
最高に気になる男を




「早!成!おはよ!!」
いつものようにあたしが後ろから飛び付くと、二人はそれぞれ違う反応を見せる。
早将は驚いて体を跳ねさせる。そして振りかえってぱぁっと明るい笑顔をつくり挨拶を返してくれる。
逆に成将は全然動じず、眠たそうな顔で挨拶を返してくれる。

どちらの反応もあたしは気に入っていた。


転校初日。
かなりハイテンションな早将と関わって以来、あたし達は仲良し3人組と呼ばれるほど仲良くなった。

豊田早将はなんでもストレートに表現する奴で、いろんな意味でわかりやすい男だった。

対する佐々成将はポーカーフェイスということもあって分かりづらかった。しかし、仲良くなるにつれて色々な成将の表情を見ることができた。
その小さな変化一つ一つが毎日の楽しみに変わるのは、遅くはなかった。




「やっぱアイスはバニラだよね〜」

放課後。あたしは二人にアイスをおごり、みんなで仲良く食べていた。
あたしは王道のバニラ。成はいつもチョコミント、早はミックスベリー。

「佐和さまに感謝〜♪」と早将。
「ゴチになりやす」と成将。

幸せ丸出しの笑顔の早。
一見不機嫌に見える成。

でも知ってるんだ…成がアイス好きなこと。あれで結構喜んでること。

あたしは笑顔になる。



♪〜♪〜〜

「…ん…」
ある日曜の早朝。
あたしは携帯の着信音で目が覚めた。
電話の相手は早将で、あたしは寝呆け眼で電話にでた。
『佐和おはぁ〜!!早将だずぇ〜』
朝からハイテンションな早将。
『映画行くぞ映画!!おっちゃんタダ券手に入れたから。三十分で準備できるか!?』
できるわけが無い。こちとらまだ目が開いていない状態。
しかし返事を待たず、早将はさっさと話を進めていく。
『迎えに行くから準備しとけよ!!ばっちりおめかししてこい?あ、なんなら是非ミニスカートを……』
あたしは最後のセクハラ発言を遮るように電話を切った。


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