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ゆえとナオさん 未来編
【同性愛♀ 官能小説】

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ゆえとナオさん 未来編-11


シャトルは、
リニアランプの斜面を上昇し続けている。
とっくに雲を突き抜けて、
よく見ると水平線が丸みを帯びてる。
空の色が澄んでくる。
遠くにあった下端ポートが近づいてくる。

軌道リングのノードには世界中の人が来ている。
世界の子どもたちは、
学校で国際共通言語を勉強しているので、
話しをするのが楽しみだ。
同世代の女の子もたくさんいるだろう。

「無重力ってどんな感じかな?」
「空中合体?空中合体?」
「舐めっこするときラクそう」

笑って腕を絡ませる。
この子とぺるぺるするの好き。
気持ちいい。

ステディーと子どもの頃からHするのは、
社会的に容認されている。
私たちの、両方の親も公認だ。
ママとママもそうしてきた。
ゆえとナオもそうしてきた。
お互いを慈しむのに、
二人の間でしちゃいけないことなんて、
何も無い。

客室の先頭、自動ドアの上に、
ゆえとナオのレリーフが掲げてある。
このシャトルも、
ゆえとナオの娘たちの会社が運営している。

『ナオの梯子』

ナオが作った、
最初の地上固定型宇宙エレベーター。
今の軌道リング式を作るときに、
運行の障害になるので取り壊された。
根元をチョン切ったら、遠心力で宇宙に飛んでったらしい。
基部のメガフロートがハワイ沖に残っている。
モニュメントとして、毎年沢山の人が訪れている。

ゆえとナオも、そこに眠っている。

「私たちも、将来宇宙で結婚式を挙げたいね」

ゆえとナオ。
二人が寄り添う姿は、
私たち、女性だけになった人類のイコンだ。
永遠に。

〈終わり〉


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