レイプされる看護師-1
当時、私は美人で気位が高いハイミスの看護師として評判が悪く、患者さんたちには何かと狙われていました。
その頃、私が勤務していた病院は、看護師への待遇があまりにも劣悪で、人権侵害をも疑われる仕事ぶりを強要されていたのです。今の言葉で言えばパワハラそのものでした。
それでとうとうみんなが立ち上がり、院内ストライキという方法にまでエスカレートしたのですが、患者さんたちのなかにはオシッコにも行けないと、怒り出すひとも少なくありませんでした。
賃金や、労働条件の改善を求めた闘争をやらないから、いつまでたっても日本の看護師は、前近代的な環境のなかで、仕事をさせられているのだと考えていた私は、必死で患者さんたちにも協力と応援をお願いしていました。
人の命に関わる仕事についている立場上、微妙な問題もあるのですが、私たちが気持ちよく、そして、まともな労働条件が保証された職場で働けるようになることは、患者さんたちにもプラスになるはずだと思っていました。
その信念で頑張っていたのですが、とくに若い患者さんたちは、先頭に立っていた私に反感を持っていたようです。
患者さんたちが強いられている苦痛の原因は、私にあると思われてしまったのです。
夜勤明けで、頭も身体もフラフラになっていたある日のことでした。
ストライキ中といっても、患者のために最低限のことはやらなければなりません。
ナースコールで病室に行ったところ、元暴走族風のツッパリ君、斎藤と口論になってしまいました。