第五話 淫靡な白ビキニ-1
「ええと、基本は、いつもの通りで、ですよね。」
「あ、は、はい。」
いつもの通りという言い方で、お互いに今日のプレイはアナルセックスだとわかっちゃうというのが、早くも恥ずかしい…。
でも、ご主人様からの確認は続きます。
ちゃんと答えないと。
「またお腹も綺麗にさせてもらいますけど、体調は大丈夫?」
「も、もちろんです。お願いします。」
いつもこんな感じで、プレイ前には確認されるんですけど、こうやって聞かれるのは、何回経験しても恥ずかしいです。
だって、これから、「お腹を綺麗にする」ことイコール、一番恥ずかしい姿を見られてしまうってことだから…。
と言いつつも、それがまた私にとっては快感であり。楽しみでもあるのですが。
「わかりました。じゃ、ちょっと準備してきますから、ここでお待ちくださいね。」
ご主人様がそう言ってリビングを出たあと、一人になった私は、今日はどんなプレイになるかなと、ドキドキしながら、考えを巡らせました。
「こんな綺麗な景色を見ながらの調教って、どんな気分になれるのかしら…。」
「いつもよりも私、激しくなっちゃいそう…。」
そんな風に、早くも淫らなことを考えていたら、ご主人様が部屋に戻ってきました。
「さあ、まずはこれに着替えてもらおうかな。」
そう言って手渡されたのは、真っ白なビキニの水着。
「ええっ…これに着替えるの?」
いつもなら、ここで全ての着衣を脱いで、ご主人様の前に生まれたままの姿を晒すのですが、今日はどうやら勝手が違うみたい。
「グラビア撮られてて、エッチな気分になったって言うのなら、そこから再現していかないとね。
ここで着替えられても興醒めしちゃうから、あっちの洗面所ででも着替えてきてもらおうかな。」
ご主人様は、さっきまでの穏やかな紳士から、もうすでに冷酷な調教師の佇まいに変わり、私にそう命令しました。
あえて、最初から全裸じゃなくて、水着からのスタート。
「これを着たところから始めて、それを脱がされていくのかな…。」
私は普段と違うパターンに少し戸惑いながらも、これから起こることにゾクゾクしながら、受け取った水着を持って、洗面所に向かいました。
そこで着ていた服を脱ぎ、渡されたビキニを身に着けてみると…。
それはグラビアではよく身に着けた紐ビキニだったけど、さらに、少し布面積が小さいものでした。。
特にボトムの後ろのカットは、前と同じくらい深く切れ込んでいて、お尻の半分はもう見えてしまっている感じ。
雑誌とかの撮影なら、ちょっとお断りしたいレベルの露出度!
ご主人様のターゲットである、お尻を見えそうで見えない程度に隠している後ろ姿を鏡に映してみて、もう私は早くも責められているような、イヤらしい気分になってきました。
それから、逸る気持ちを抑えながら、次に私は肩まで伸びた髪の毛をアップにしてみました。
これは前からプレイの時はしてみようとは思ってたんですが、ついつい忘れていたことなんです。
というのも、私の表情が少しでもよく見えて、ご主人様に可愛がっていただけるようにしようと思ってのことで、鏡の前で整えてみました。
そして改めて鏡の前に立ってみると、半分裸になった私は、自分でもそう思うほど淫靡。
「きっと今日はご主人様は、いつも以上に私を思う存分調教してくれそう…。」
不安と期待と、ちょっとした自信を胸にして、私はリビングへ戻りました。