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楽園教室
【学園物 官能小説】

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麗子の家での一夜-1

「さっき、子どもさんも連れてらっしゃるようなお話でしたが………。」
「はい。あとで紹介しますが、みんな兄弟姉妹みたいなものです。」
アキラの話はさらに長くなりそうだった。

「もともとは義妹夫婦も結婚当初はこの家にいたんです。

 その頃はわたしの両親もこの家にいましたし、まだ現役でしたから、
 6人の大人でおもてなしをしておりました。

 うちのやつも義妹も子どもができると、
 どちらの子どもという区別もなく手の空いているものが子育てするような形でした。

 そういったこともあって実の兄弟姉妹よりも親しいかもしれません。
 まあ、子どもが大きくなってきて、義妹の方もマイホームをもって、
 ここから車で10分ほどのところで暮らしています。

 ですから、しょっちゅう行き来してるんですよ。
 互いのスケジュールに空きがあれば忙しい方を手伝うみたいな感じです。
 そのたびに子どもも連れていきますから。

 まあ、なんだかんだで9人家族が2軒の家を渡り歩いているみたいなものですね。」

オレはただうなずきながら聞いているしかなかった。

(それにしても親戚8人がいつも互いの家を行ったり来たりするっていうのは、
 どんなもんなんだろう。まあ、子どもたちは楽しいだろうな。
 同じ年代の遊び仲間がいるっていうことだ。
 母親たち、ヒカルとユリカは姉妹だからいいとして、
 ユリカの夫とアキラの間に気まずさはないのだろうか。)

オレは長い話に相槌を打ちながらも、頭の中ではいろいろと想像を巡らせていた。
教え子の家庭環境を知ることは必要だが深入りすることでもない。

それよりもオレは、アキラが【義妹が妻の代わりにおもてなしをする】と言っていたことがどうしても気になって仕方がなかった。

(おもてなしという言葉がさっき見せられた麗子の母親の行為だとすると、
 オレにその義妹にセックスの接待を受けるということだろうか。
 いや、まさかいくら娘の担任とはいえ、初対面のオレにそんなことを許すだろうか。
 ただ、あんなものまで見せられて〈はい、さようなら〉じゃ、
 オレもたまったものじゃないなぁ。
 かといって、もしそうなったら、義妹の夫はそのことをどう考えるだろう。
 アキラが許せばそれでいいというものではないだろう。
 後々になって、トラブルに巻き込まれるのはごめんだ。)

(もしかするとこれは接待とか賄賂みたいなものなのだろうか。
 でも、臨時任用のオレに賄賂を贈ったところで、大した見返りは期待できないはずだ。
 子どもの成績が少し良くなる位の事で、セックスの相手を提供するだろうか。
 それにオレは成績を付けるころにはこの学校にはいないのだ。)

オレはいろいろな可能性を考えた。
ただ、すぐにそれが全く無駄なことに気づいた。
そもそも、この町に来てからというもの、オレの回りで起きていることは、
オレの理解や常識を遥かに越えている出来事だった。
特に今日はオレの理解の範疇をはるかに超えている。
だったらここでこれからのことをオレの計りで想像しても意味はない。
恐らくは想像以上のことが起きるに決まっているのだ。

だったら無駄な想像をしてあれこれと心配するよりも、
目の前で起きたことを黙って受け入れて楽しんだほうがいい。

オレの心は決まった。
もう迷わない。
もうなにも考えない。
据え膳食わぬは男の恥だ。
いっそのこと、骨まで食らってアキラを驚かせ、慌てさせてやろう。
オレの心は決まった。

しばらくして、千葉一家が到着した。
オレは出迎えには出なかったが、千葉一家はアキラから話を聞いていたらしく、
すぐにリビングに現れた。

3人の子どもたちは挨拶もそこそこに、麗子の部屋へ飛んでいった。

○学校も、その上の○学校も、明日は揃って休み。
アキラは麗子に風呂に入って寝るように言ったていたが、
果たして5人の子どもたちがそう簡単に親の言うことを守るだろうか。

いや、待てよ?
風呂に入って寝る?
いくら親せきで親しいとはいえ、5人とももう幼児ではない。
〇学生の高学年と〇学生。
当然、相手を異性として意識している年頃だ。

おまけに麗子のあの身体の発育具合から考えたら、
オレが親なら実の兄妹であっても一緒に風呂など入れないだろう。

そんなことを考えていると、麗子の妹とその夫がオレの目の前に現れた。

二人ともグラスを片手に、オレに何度目かの乾杯を求めてきた。
いったいさっきから何倍飲んでいるのだろう。
しかし心地良い酔いはあるものの、
飲み過ぎている感覚は全くない。

乾杯を終えると、義妹の夫は、
「では、わたしはこれで失礼します」と言ってリビングを出て行った。
リビングにはオレと、ユリカと名乗った麗子の母親の義妹だけが残った。

ふと見ると、ユリカは上に来ていたカーディガンを脱ぎ、
白のノースリーブ一枚になって、例の樹木酒を飲んでいた。

「姉はあと30分ほどでここへ戻ってくると思いますが、そろそろ始めてますか?」
ユリカがオレに話しかけてきた。
(そろそろ始めてますか?始めてますか?なにをだ。)


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