誇り高き首領妻の熟肢体は白濁汁を浴びて-1
「姐さんの契約が安上がりだったんで、大儲けですよ。各位から集まった十億はそっくり俺のもんになったんですからね。最大の大口出資者は帝龍会の会長だけど、笑って許してくれましたからね。テレビで五条の嫁に赤っ恥かかせた快挙への祝儀だと思って取っとけって、実に洒落たこと言ってくれましたよ」
スタジオのセッティング最中、待機中の朱代に得意満面で言う梶谷である。
「ついでに向こうから飛び込んできたアホ浪子ちゃんもいい稼ぎしてくれましたね。リリース即完売。すぐ追加もプレスしたんですけど、堅気ってヤクザよりえげつねえんですね。工場が急ぎのぶん割増料金請求してきやがった。まあ主演のギャラが八百円だし、バカ売れ止まらねえんでどう間違っても赤字にゃなりませんけど」
「……そんなことより梶谷」
朱代は、バスタオルを羽織った姿でもじもじとしていた。
朱代が居心地悪げにしている理由を百も承知でいながら、梶谷はしらばっくれて、
「どうかしましたかね?」
薄笑いで聞き返した。
「ど……どうかしたかじゃないでしょ。何なのよこの格好……」
その美貌を嫌味なく引き立たせるナチュラルメイクを施された朱代。羞恥に頬を染めると、たくまざる艶めかしさが際立った。
ちらり、バスタオルを開いて己の姿を確かめる朱代。
程よく脂が乗った四十四歳の柔肌が、奇妙な衣装に包まれている。
それは、濃紺のスクール水着であった。
うら若き乙女が纏う野暮ったいスク水。熟れた肢体が窮屈そうに、そのみっちりとしたボリュームを主張する。
しかも、肌が露わになる肩先から腕にかけては、鮮やかな彫物が施されているのだ。
アンバランスな衣装と肉体のギャップが、奇妙なエロスを増幅させていた。
「まあ今回は軽いイメージビデオみたいなもんと思って下さい。せっかく安上がりな姐さんなんですから、ソフトなのから始めて徐々にステップアップしていきましょうや」
「……っ!」
ギュッと唇をつぐんで朱代は睨んだ。