誇り高き首領妻の熟肢体は白濁汁を浴びて-4
本音のところでは、閨寂しくて男が欲しくなる夜も数限りなく存在した。
有馬の巧みな問いかけによってそのことを白状させられていく快感を予期した自分に気づかされ、戦慄した。
「あの……」
朱代は湿った息を吐きながら、沈黙する有馬に呼びかけた。
「もっと訊かなくていいんですか?」
「いえ。もう質問することはありません」
「でも……これでは、間が持たないんではありません?」
「朱代さんは性欲がないようです。ご無沙汰生活が長すぎて、女としての欲求が枯れ果ててしまったんですね」
「ち、違いますっ!」
否定したが、有馬は取り合わない。
「いやいや違いませんよ。エッチな気持ちにならない貞女を無理矢理犯すビデオは撮りたくないですから、今ちょっと困りきって対策を考えてるところです」
有馬はカメラを休め、スマホを打っていた。
誰かへメッセージを送信したらしい。
やがて、暗幕をかき分けて素っ裸の男が入ってきた。
股間のシンボルは反り返っており、歩くたびにピョコピョコ鳥の頭さながら跳ねる。
朱代は、目をそらした。
そらしながら、その凶悪な男臭いものが顔にぐいぐい押しつけられる場面を思い描いた。抵抗しても、容赦なく口にねじ込まれ、嫌がる素振りをしながらも受け入れる自分を。
しかし、男はそうしてこなかった。
そっと視線を戻すと、確かに男はすぐ間近に迫っていた。
迫っているものの、接触しようとしない。
朱代の正面に大股開きで立ちはだかり、しきりに自らしごいていた。
「はぁっ……はぁっ、あ、うおぉ……!」
男が顔を歪める。
──ぴゅ、びゅびゅるっ!
スクール水着の腹に白い精汁が降りかかった。
「ひいっ!?」
生暖かい湿りが、布地を通してじんわり染み込んでくる。
不快感しか感じられず、朱代は立ち上がって男から離れた。
「何するんですか!」
出すだけ出して引っ込んでいく男を横目で見送り、朱代は有馬に問いかけた。
「すみません。私もいいギャラ貰ってる雇われ監督でして、撮らなきゃいけないから撮ってるんですよ。朱代さんはセックスがお嫌いのようだから、今日はフェチ動画っぽいものを……スク水のあなたが延々とぶっかけられてるのを取らせて頂きます」
有馬の台詞が合図だったように、後ろの暗幕がストンと落とされ、肉色の壁があらわれた。
ずらりと並んだ汁男優行列。ざっと見て三十人以上だ。
「ひいぃ〜〜っ!」
立ちすくむ朱代に、肉色の壁はゆっくりと迫ってきた。