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ある資産家の夢
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ある資産家の夢(2020/01/25)-6


「謝礼ですか。
 あの・・・、失礼な言い方かもしれませんが、
 ・・・お金でしょうか?」
「はい。
 パートナーとして参加してもらえた女性には、
 100億円を謝礼として進呈させていただきます。」
「100億円!!!」
莉乃は目を丸くして思わず大声を出してしまった。
「はい。
 100億円出す価値が、私にはあるんです。
 このインタビューをご覧になっている方で、私こそはと思う方は
 是非応募して欲しいです。」
「それにしても・・・、
 途方もない金額ですね。」
莉乃はまだ驚いていた。
「そうかもしれません。
 でも、繰り返しになりますが、
 私にはそれだけの価値があることなんです。
 ただ、・・・。」
北条が言い淀んだ。
「北条さん、
 ただ、なんでしょうか?」
「応募してくれた方全員に参加していただくことはできないので、
 申し訳ありませんが、選考をさせていただきます。」
「北条さん、それは当然だと思います。
 どのような選考をされるのですか?」
「はい。
 実際に私の射精を顔射で受けてもらいます。
 その時の表情、私が感じるフィーリングで選びます。」
「な、なるほど。
 もしかして・・・、
 応募者全員に顔射して選考するんですか?」
莉乃は真顔で聞いた。
「いえいえ、浅葉さん。
 さすがにそれは無理ですので、
 まずは、私が顔射してみたいと感じる方を書類選考します。
 そして、書類選考を通過した方には面接をさせていただきます。
 その後に最終面接として顔射選考をします。」
「・・・なるほど。
 顔射選考ですか・・・、すごいですね。
 ちなみに・・・、
 面接費用も出していただけるのでしょうか?」
「はい、もちろんです。
 面接にお越しいただいた方には100万円、
 顔射選考まで進んでいただいた方には、
 1,000万円のお礼をさせていただきます。」
「そんなに!!」
「はい。
 この実験を成功させたいので、費用は惜しみません。
 一人でも多くの方にご応募いただき、
 最良の女性パートナーを見つけたいと考えています。」
北条はカメラ目線で自分の気持を真剣に訴えた。

 *   *   * 


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