保健教師 涼子(2020/01/19)-3
涼子が由紀恵の方を見る。
「お母様。
状況は概ね分かりました。
それで・・・、
お母様としては、どのようにされたいのでしょうか?」
「・・・・はい。
その・・・・、
・・・夢精をしないようにしてあげたい・・・・と思っています。」
由紀恵はやや目を伏せながら答えた。
「夢精をしないように、ですか。」涼子は由紀恵が言った言葉を確認する。
「・・・はい。」
「なるほど・・・、お母様。
そうなんですね。
・・・分かりました。」
「先生、ご理解いただき、ありがとうございます。
よろしくお願いします。」
「承知しました。
・・・・では、お母様。
お母様は、どうしたら夢精が無くなるとお思いですか?」
涼子は、その答えを由紀恵が当然知っていると考えていた。
敢えて由紀恵に質問し、由紀恵の口から答えを言わそうとした。
「え?
あ、はい・・・。
どうしたらって・・・・、
その・・・。」
由紀恵は涼子から核心の質問をされ、動揺を見せた。
涼子は無言でじっと由紀恵の答えを待っている。
由紀恵はしばらく考えている素振りを見せた後、少し頬を赤くさせながら
答えを口にした。
「そうですね・・・、
・・・・やはり・・・、
・・・出す、・・・・ことでしょうか。」
「・・・出す。
お母様、
何を出すんですか?」涼子は素知らぬふりをして由紀恵に聞く。
「何を・・・って、
その・・・、
せ・・・、精液・・・です。」
由紀恵は首筋まで赤くなりながら、でも、しっかりと涼子の目を見て答えた。
涼子は由紀恵からの視線を外さずにそのまま続ける。
「お母様がおっしゃる通りです。
溜まった精液を体外に排出することが、一番効果的です。
定期的に精液を出すようになると夢精は激減します。」
「・・・やっぱり・・・、
そうなんですね・・・。」
「はい。
浩介くんの場合、マスターベーションをすることが最も有効です。」
由紀恵は自分でも考えていたこととはいえ、涼子にはっきりと言われ、
納得しつつも、やはり戸惑いは隠せなかった。
* * *