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いちがつみっか
【同性愛♂ 官能小説】

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3ヶ日の出会い-1

 いちがつふつか。
 k校一年生の僕は、電車に乗りまくっていた。

 『新春にゃんにゃん招き猫パス』

 これさえあれば、大みそかからお正月3ヶ日まで、某私鉄全線が、乗り降り自由の乗り放題になるんだ。
 いろんな路線を回って、行き当たりばったりで 乗り鉄撮り鉄気分を味わってた僕だけど、突然ひとつの目的が出来た。

 それはターミナル駅のトイレの個室だった。
 耳から落ちたイヤホンを拾おうとして、床にしゃがんだ僕は、個室の出っ張りの下に 細い付箋メモが貼りついてるのを見つけたんだ。

 1月2日 △線の○○駅 男子トイレで待ってます

 僕はそのメモを持って、駅に向かった。
 △線は本線から分かれた『盲腸線』と呼ばれる短い支線だ。そして○○駅は、その支線の中間にある小さな駅だ。

 単線の支線を折り返し走る 二両編成の電車から、○○駅に降りたのは僕ひとりだった。
 乗ってきたひとはいない。ホームには誰もいない。
 電車が走り去ると、僕はホームの中ほどにあるトイレに向かった。
 冷えた消毒薬のニオイがする、男子トイレの中には誰もいない。二つある個室のドアもみんな内側に開いている。

 (まあ、イタズラだとは思ってたけどな……)と思いながら、個室の中をのぞいて見ると、二つ目の個室で 内側に開いたドアに隠れて男の子が一人立っていた。

 
 


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