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最後の、最高の学園祭
【学園物 官能小説】

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発展的予定変更-1

全体ミーティング。
4階の大広間に将暉と愛依が着いたのは予定の時間を10分ほど過ぎていた。

「ごめんなさい。」
部屋に入るなり愛依は大声で言った。
「ホントにゴメン。」
放っておけば土下座でもしかねない雰囲気だった。
「良く寝られたかな?」
一番に声をかけてきたのは倫也だった。
「慌てなくてもよかったのに。」
ジュンコがそれに続く。

「い、いや、そ、そんな、みんなに時間厳守とか言っておきながら。」
愛依は泣き出しそうな顔で頭を下げ続けている。
「誰も愛依のこと、怒ってなんかないよ。」
「そうだよ。みんな、愛依に感謝してるんだから。」
仲間たちはみんな頷き合った。

「ああ、俺だって愛依のおかげで立派な大人になれたんだから。」
「あんたのどの辺が大人なのよ。」
「いや、だから、その、つまり………。」
ようやく流星らしい発言が飛び出たところにすかさずジュンコが突っ込みを入れた。

「いや、とにかく、ルールが守れなかったのは事実だ。わたしが悪い。」
「いや、悪いのは俺だ。」
今まで黙って様子を見ていた将暉が口をはさんだ。

「愛依は放送を入れなきゃって何度も言っていたんだ。でも、俺がそれをさせなかった。
それで言い合いになって遅刻した。ゴメン。俺のせいだ。」
将暉が頭を下げるのをみんなは珍しそうに見ていた。
(そっか。将暉が頭を下げるのか。)
(将暉らしいよな。愛依をあんな風に庇うなんて。)
(ひょっとして将暉のやつ、愛依に惚れたか?)

黙って成り行きを見守っていた旬が口を開いた。
「どっちにしても、ぼくたち、愛依ちゃんに頼り過ぎって言うか、任せっきりって言うか。ぼくたちにできることは分担した方がいいんじゃないかって思うんだ。」
「へ〜。旬、いいこと言うじゃん。」
健がジュンコと頷き合いながら言った。
「あれ?健、やけにジュンコと仲良くねえか?」
流星の冷やかしにジュンコの蹴りがさく裂した。

「ま、とにかく。俺も旬の言うとおりだと思う。このままじゃ俺たちは愛依に頼り切ってこの合宿を進めることになる。それじゃあ、何も変われない。」
「ああ、そうだ。俺にだってちょっとはできること、あるぞ。」
「そうね。わたしも愛依に頼りっきりっていうか、愛依が言い出したんだから愛依がやって当たり前って考えていた部分もあったけど、みんなでやっていった方がきっといい合宿になるんじゃないかな。」
「そうね。ね、愛依。それでいいでしょ?」
「いや、そ、その、遅刻にかわりないから………。」
「わかった。そんなに言うなら、遅刻のペナルティを貸してあげるわ。」
ジュンコが厳しい口調で言った。
「ジュンコ。そんな、ペナルティなんて…。愛依ちゃんだって一人で頑張ってきたんだし。」
「でも、ルール違反はルール違反でしょ。ね?愛依。」
「うん。ルール違反だし。ペナルティはあって当然。」
「じゃあ、決まり。愛依にはペナルティーとして全体ミーティング終了後、夕食まで自室で待機。入浴は自分の部屋ですること。いい?」
「あ、でも、あ、いや、はい。」
「じゃあ、みんなもそれでいい?」
「ちょっと待った。」
「どうした?将暉。」
「遅刻したのは俺も同じだ。俺も同じペナルティーを受けるんでいいのか?」
「将暉も?そうだな。お前も同罪だ。愛依と一緒に自室待機だ。」
「よし。そう来なくちゃ。」
「なんだって?」
「いや。了解しました。甘んじてそのペナルティー、受けさせていただきます。」
「で、みんな、ごめんね。ちょうど…じゃなかった、運悪く、お風呂のボイラーが故障しちゃって、今日は大浴場、使えないんだ。」
「松先生、ホントですか?」
「うん。従業員の人が、さっき空焚きしちゃってボイラーがいかれちゃったって。」
「空焚き?いったいどうしてそんなこと………。」
「なにかに見とれちゃって、水を入れ忘れたんだって言ってたわ。」
「何かに見とれちゃって?それって、まさか…。」
「もしかしたぼくたちが見たのと同じ…。」
倫也と鈴は顔を見合わせ、そして視線を松先生へと移した。
(きっと、従業員さんは松先生と旬のベランダセックスに見とれてミスをしたんじゃないのか?)
倫也と鈴の想像はおそらく当たっている。
あの時間、従業員は確かにいたのだ。
食堂関係は片付けが終わり、確かに誰もいなかったのだが、その他諸々の仕事をするためのスタッフが宿泊棟の反対側にある林の奥にある本棟で仕事をしていたのだ。
そしてベランダから叫ぶ旬とたか代の叫び声や喘ぎ声を聞きつけ、ベランダでの一部始終をしっかりと見ていたのだ。
そのために大浴場のボイラーは空焚きされ、今日の使用NGとなってしまったのだ。



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