ウエイトレスの弘美さん-1
おじいちゃんが施設に入っちゃって、行きつけの中華料理屋さんがなくなっちゃったんだけど、やっぱり夕ご飯に中華は外せないのよね。
外食ってあんまり野菜とれないでしょ? ファミレスのサラダバーって手もあるけど、やっぱりゆでたり炒めたりした野菜の方がたくさん食べられるからね。
体質なのかな、少しくらい脂っこいもの食べても太らないし……もうちょっと体に脂肪ついても良いくらいだもん。
だから、最近は駅前のちょっと大きな中華料理屋さんに行くようになったの。
おじいちゃんのお店みたいに融通は利かないんだけどね。
そのお店はおじいちゃんのところと違ってカウンターはないし厨房は見えないの、ウエイトレスさんがお料理を運んで来てくれる。
やっぱりお昼と夜では混み方が違うみたいで、お昼は3人位ウエイトレスさんがいるらしいんだけど、夜は1人なの、それもたいてい同じ人。
大体35歳くらいなのかな、すらっとして背の高い、ちょっと中性的な感じがする綺麗な人だよ、ううん、綺麗って言うよりカッコいいって感じかな。
でね、ほとんど1日おきに1人で来る中学生って珍しいでしょ? 2週間くらいしたらすっかり顔なじみになっちゃった。
鈴木弘美さんって言うんだって、『ありふれた名前でしょ』とか言うけど、なんか縦に長い漢字が多くて似合ってる感じがする。
弘美さんは結婚してないんだ、本業は作家さんなんだって。
「でもそんなに売れてるわけでもないんで、昼間は原稿書いて、夕方からはこのお店でウエイトレスしてるの、それでカツカツよ」って笑ってた。
作家さんって気難しいイメージあるでしょ? でも弘美さんはよく笑う明るい人。
「どんな小説書いてるの?」って訊いたら、「美咲ちゃんはまだ読んじゃいけないような小説よ」だって。
18歳未満お断りの雑誌に官能小説書いてるんだって教えてくれた。
「でもね、あたし男性に興味ないのよねェ」とも言ってた。
意味が分からなくてもっと突っ込んで聞いたら、「レズって知ってる?」って……。
もちろん知ってるけど、女の人とのエッチって全然ピンと来ない、今までセックスした男の人のアレの大きさや形をアソコが憶えてる位だし。
でもね、最初の頃のオジサマを思い出したんだ。
最後の方だとオジサマも一晩で3回、4回としたけど、最初の頃は1回とか2回、後は愛撫が中心だった、そうやって上手に慣らしてくれたからセックス大好きっ娘になっちゃんたんだよね……女同士のエッチって愛撫だけなのかな……ちょっと物足りないかもしれないけど、それはそれで夢見心地にされちゃうかも……青田先生がいなくなっちゃったこともあって、興味持っちゃった。
で、レズだと話は簡単ね、誘惑する必要もなくて、ただ、弘美さんに「あたしはどう?」って耳打ちすれば良いだけだもん。
実際にそう耳打ちしたら、すごくびっくりはされたけど、速攻OKだった。
「13歳の娘とレズるなんて想像もしてなかったけど、すごく楽しみ」とも言ってくれたよ。
女同士だと会うのも楽、堂々とお部屋を訪ねて行っていいんだもん、男の人だと人目を気にしなくちゃいけないけど。