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地下聖堂のシスター
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地下聖堂のシスター〜退散〜-4

「あっ、そうそう、一番大事なこと。わたくしたちの、愛の営み、これまでどおり、毎週この聖堂で、ねっ!!。赤ちゃんが生まれる前後はだめだけど、それは我慢して下さいね!。そのかわり、私がお口で頂きます。ふふっ」

ううううっっっっわあああああ〜〜〜っっっ・・・・・

何かが私の中で、爆発した。
疑うことを知らない、シスター野宮。聖女のような、シスター野宮。僕はなんてことをしてしまったのだろう!!。
躊躇させるものは何もなかった。
幸いなことに、悪魔は今、私のもとを去っている。仮に居座っていたとしても、今の私を操ることはできない。

「シスター野宮と、お腹の赤ちゃんは、僕が守る。命をかけて守り通す」


両親は、当然のことながら猛反対した。が、シスター野宮を一目見るや、態度は一変した。

「おいっ、浩二、お前、どこへでも出て行っていい。好きなようにしろ。シスターとお腹の赤ちゃんは、わしらが面倒見る」
「そ、そんなぁ!、勝手に決めないでよぉ。僕の子なのに…」
「お前、まだ高校生だろうがっ!!」
「おとうさま、そんなにお怒りにならないで!。わたくしと三井君がこうなったのは、すべて神様の思し召し、神の意志だと思います。ですから、三井君を、お許しください。お腹の赤ちゃんにとって、三井君は大切なパパなんです。わたくしにとっても、神様が与えて下さった大事な宝物なんです」

1週間後、僕たちは、両親の同意書を添え、婚姻届を出した。
野宮真樹、23歳。三井浩二、18歳。
その足で、母子手帳の交付を受けた。

真樹の強い希望で、僕が大学を卒業するまでは別居することになった。
僕の勉強を邪魔したくないというのと同時に、彼女自身、介護士と看護師の資格取得のために、施設に住み込みで集中して勉強したいという気持ちからだった。
僕の家への出入りは自由。休みの日などは、父母は私そっちのけで、真樹を可愛がった。
もちろん、毎週水曜日には、あの地下聖堂で、僕と真樹は愛を営み続けている。

ある日、汗にまみれての営みの最中、「チェッ」という舌打ちとともに、何かの気配を感じた。
あいつだっ!!。真樹の中から追い出されたのに、まだ未練たらしく、うろついていたらしい。
真樹も、あいつに気づいた。

「ねえ、あなた、わたくしたち、どんなに幸せか、見せつけてやりま
しょっ!!」

「へえ、へえ、よう、わかりましたっ。お幸せなことで、ようおましたなぁ!」
「おうっ、出て来たか。お前、な、楽な仕事しようっていうのが、そもそもの間違いだったんだよ。なっ!。悪魔の分際で、この真樹に勝てるわけないだろうが」
「うるさいっ。それはうちの親分にさんざん言われて、わかっとるわい。くっそぉ〜。そやけんどなあ、わいもこれで一回り大きゅうなったし、まあ、次ぎ、がんばるわ。ほなな!!、バイバイ!」

去ると同時に、真樹と僕は、深い深いオルガスムスの底に沈んで行った。
気がつくと、ステンドグラスを通った柔らかい光線が、聖堂の天井近くに美しい絵模様を描いていた。
     (完)


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