君がくれた永遠-6
私は何もできずただ道を歩くばかりだった。気が付けば自分の部屋でアルバムから一枚の写真を取出し見つめていた。
「晶奈ちゃん……」
二人並ぶ礼夢と晶奈の写真。これは高校の入学式に撮った写真。とても幸せな笑顔が今の私にとって悲しむ他なかった。
「ごめん……私のせいで……ふ、うぁぁあぁぁ!!!」
私の中は全てが無になっていた。もう何も望まない……だから!晶奈ともう一度会わせてよ!
「嬉しくないよ……あなたが助けてくれた命なんて嬉しく……ぅ、ないよぉ…。本当は私が死ねばよかったんだ……。うぅ、本当にごめんなさいぃ……」
苦しくって全てが消えればいいって思った。そうすれば私が悲しくなくなるのだから……。
それからは学校にも行かずただずっと部屋にいるばかりの生活が続いた。誰かが尋ねようと決して他人と関わろうとしなかった。クラスの友達さえも。
しかし、ある日晶奈の父が尋ねてきた。
「私の母があんなこと言ってごめんね。やっぱりあんなことがあったから…」
「…………」
「今日はね君にこの手紙と日記を渡そうと思って来たんだ」
「手紙と…日記?」
「中身は知らない。だから君だけの晶奈の遺留品にしてくれないか?」
「どうして…?」
「それはこの手紙と日記を見ればわかると思うから」
そっと私の前に一枚の手紙と日記が置かれ晶奈の父は出ていってしまった。部屋へと戻り一枚の手紙を読んだ。
――
Dear 礼夢
お元気ですか?礼夢に隠し事があってこのような方法で知らせることを許してください。あなたがこの手紙を読んでいる頃には飛行機に乗っていると思います。急遽父の仕事上で外国に引っ越すことになりました。本当に礼夢には言いづらかったんだ……。嫌われるかもしれないと思っていた。でも、礼夢ならそう思わないよね?私はそう信じているから。あっちに行っても手紙送るから返事送ってください。あなたからの手紙が一番嬉しみだから。
P.S
私はあなたが好き。LikeじゃなくてLove。私って変かな?礼夢がどう思うのかわからないけど私はあなたを愛し続けます。
――
私の目には大粒の涙が流れていた。